関田涙のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“大きなあくびをしながら、ぼさぼさ頭をかいていた雅也が、奈那の存在に気づいた。
「おっ。ナゾナゾもいるのか。」
雅也の表情が、一瞬にして笑顔に変わる。
笑うと、えくぼができ、とても人なつっこくなる。
「ナゾナゾじゃないよ。桃園だってば。」
「ははは。ま、どっちでもいいじゃねえか。」”[P.56]
これ主要人物に色の名が入ってるのな……。
“ドラグーンが、ほんとうに黒坂先生だったら、どういうことになるのか。
奈那の脳みそは、ミキサーでかきまわされたように混乱してきた。
それで、あいまいな返事しかできなかった。
「パピヨンをつかまえることが、ミスクラの第一目標なのは、変わらない。だけど、これか -
Posted by ブクログ
“「んー。ぼく、推理小説は、ほとんど読まないんだ。」
「へ?じゃあ、どうして、わたしに、いますぐ探偵になれるなんていったの?赤池くんだって、探偵とか刑事にあこがれてるんじゃないの?」
「犯罪には興味があるよ。でも、トリックをあばきたいとか、犯人をつかまえたいってわけじゃないんだ。」
功太がなにをいいたいのかわからなかった奈那は、こまった顔のまま、話のつづきを待つ。
「じつは、ぼく、現実に起こった刑事事件の新聞記事や裁判記録を集めるのが趣味なのさ。」
「ふーん。なんだか、むずかしそうね……。」
「ぼくにとって、なぞっていうのは、加害者が罪をおかすことになった動機とか、真理とか、そのあとの行動とか