鈴木博文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「現代アートがよくわからない」ので読んでみた。
本書では、現代アートを見るための手がかりとして、9つの「型」を提唱する。
アートが表現する「次元」の軸で、
【1の型】作品の中の世界を表現する
【2の型】作品の表面の物質感を表現する
【3の型】作品の外の世界を表現する
アートの「目的」の軸で、
【4の型】ドヤドヤ系(具象表現)
【5の型】映え映え系(抽象表現)
【6の型】なぞなぞ系(意味や過程を表現)
扱う「材料=偶然性」の軸で、
【7の型】変化する要素を扱う
【8の型】素材や行為の意味を扱う
【9の型】関係性を扱う
うーーーん、わかったような、わからんような。
一般向けに噛み砕こうとして、かえってわかりにくくなってるような。特にドヤドヤと映え映えとか、どっちがどっち?ってなるし。
でも巻末に付いているフレームワークはちょっと面白かった。提示された作品が9つの型のどれに当てはまるのか考える、というものだ。必ずしもひとつに当てはまるわけではなく、複数当てはまるものがほとんどだが、アートを解釈する取っ掛かりとして役に立ちそう。
前に読んだ現代アートの本も含めて思ったのは、現代アートの枠組みって、あくまで西洋美術が基準になっているということ。たとえば偶然性を扱うとか、変化を扱うみたいなことって、東洋では近代以前から当たり前にやってたりするし。
かつ、私が好きな近代以前の西洋絵画って、それを欲しがって発注する人がいて初めて成立してるものであって、それは現代の「アート」に匹敵するものなのかというと、わりと疑問。私は「アート」が好きだと思ってたから、現代アートがわからない、良いと思えないことが悔しかったけど、そもそも違うものなんだとしたら、私は現代アートは好まない、という結論でも悪くないのかも?とちょっと思ったりしている。
現代アート問題、もう少しだけ粘ってみたい。 -
Posted by ブクログ
これまでアート作品を見てきて、こういう意味を持たせてるんだろうなと思っていたことが9つの型として整理されて解説されていたので、ふんふんそうだよね、と読んだ。
この本を読んで、これからはこういうふうに考えればもっと楽しめる!いう領域にいきたかったけどそこまでは届かず。個人的には13歳からのアート思考の方が新しい発見があり面白く読めた。
けど、今まで直島や大地の芸術祭、その他美術館に行って触れてきたアート作品、宮島達男、クリスチャンポルタンスキー、ロイリキテンスタイン、河原温、の作品などがたくさん出てきて解説してくれたところは、とても楽しかったしありがたかった。読んで良かった! -
Posted by ブクログ
我が家の夕食の会話は、アートの話が中心です。
息子が現代アートにハマっていて、マルセル・デュシャン、アンディ・ウォーホル、バンクシー、キース・ヘリング……といった名前が毎日のように飛び交います。
家族は自然とその話を聞く側に回るのですが、そんな環境にいると、嫌でも現代美術に興味が湧いてくるものです。
ただ、作品そのものを「楽しめていたか?」と問われると、正直「?」という気持ちもありました。そんな私にぴったりの解説本がありました。
それが『現代アートがよくわからないので楽しみ方を教えてください 9つの型で「なにこれ?」が「なるほど!」に変わる』です。
まず、「現代美術」の“現代”とは一体いつの時代を指すのか。
そんな基本的な問いから解説してくれます。
美術解説といえば、作品ひとつひとつの背景や時代性を掘り下げるものが多いのですが、この本はもっとざっくばらんで分かりやすい。美術作品を9つの型に分けて説明してくれるので、「なにこれ?」が「なるほど!」に変わる感覚を味わえます。
美術館にはよく足を運んでいましたが、この本を読んでからは「学べば学ぶほど作品の価値が見えてくる」ことを実感できるようになりました。
本文にもあるように、アートの醍醐味は「わからないことを楽しむ」のではなく、「自分では気づけなかった世界に作品を通じて触れ、価値観が変わること」だと感じます。
作品をただ眺めるだけではなく、その背景、時代、作者の思想、人種や国――そうした要素をひっくるめて一つのアート作品に向き合うと、理解の深さがぐっと増していきます。もちろんそれは時間も手間もかかる作業ですが、その過程そのものが“アート”と言えるのかもしれません。
アートを通して作者は世界とつながり、アートを通して人々もまたつながっていく。
この本を読んで、改めて美術館に足を運びたくなりました。 -
Posted by ブクログ
タイトルにつられて手に取った結果、少しは現代アートを理解できるような気がしてきた。
今まではアートに触れても何となく楽しい、作者の意図してることはこんなことかな…等とあまり深く考えてこなかった。これからは、作品が何らかのパターンであることを考える…とまではいかないが、一見何が何だか分からないような作品も立ち止まってじっくり考えてみたいと思う。
昔、トイレの個室が何個か展示されており、そこに鑑賞者が入るとその様子が別室でカメラに映し出される作品を観たことがあるが、これは参加型のアートだったんだな。それだけじゃなくて、普段は1人で入る誰にも邪魔されない空間を他人に見られているという点で、プライバシーのない監視社会をイメージしたりもできる。作者が何を考えて作品を作ったのか知りたいな。
アート=絵を観ることだけじゃなく、空間との関係性があって生まれるものだったり、参加するものだったり、社会を風刺する意味合いだったり…と沢山の解釈がある。
アートの世界は正解がなくて本当に面白い。