鈴木博文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いわゆる「現代アート」と呼ばれる作品は、視覚だけでは捉えられず、五感さらには時間感覚や文化に対する感覚など様々な感受性を駆使して楽しむものなのだと分かった。
これまでの鑑賞では、視覚の範囲で捉えようとしてきたと思わされる。だからこそ、それに当てはまらないときに難しさや拒否感を感じてしまうのかなとも思う。その点、宗教画など西洋画は上手いとか、色合いが好きだとかの感想を持ちやすい、何が描かれているかが明確でわかりやすいという視覚的な楽しみがあるので、わかりやすい。
また、現代アートは、固定観念的・大衆的な視点に対して、ハッと気づかせるような別の視点(捻くれた視点でもありそう)を与えてくれるものと感じる。そこに、自身の価値観を壊すような体験と面白みを得ていければと思えた。
本書では、現代アートを上手下手、かっこいいおしゃれといった視覚的な見方だけではなく、「作品の背景やストーリー」、「作品を構成する素材」、「作品の置かれる場所」等の視点から、鑑賞を試みることを9つの型として提示してくれる。そういう見方を知っていることで、次に現代アートに触れた時には、謎解き的な面白さや、価値観を揺さぶるような体験ができそうだと思えた。
ps.タイミングよく週末にMOMATに赴く予定なので、早速学んだ型を活かして、まずはじっくり観察し、感想や意見を持つことができればと思う。 -
Posted by ブクログ
これまで「正直何だかよくわからない…」と苦手意識のあった現代アートですが、この本のおかげでぐっと身近になりました。アートの歴史から、現代アートを楽しむための9つの見方(型)まで、とても分かりやすく説明してくれています。
この「型」という物差しをもらったことで、作品の見方がわかり、アートへの意識が変わったと実感しています。アート初心者におすすめしたい一冊です。
とはいえ本書にも書かれているように、本来ルールに縛られないのがアートの面白いところ。学んだ見方を理解の入口としながらも、頭を柔らかくして作品そのものを素直に楽しんでいきたいと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現代アート本。視点を与えてくれてとても良き
ゾワら要素を体系的に解説できるように。。
メモ
・型があるからこそ、自由になれる。扱いやすくなる。アートも気軽に楽しめるように型を。
・現代アートとは当時の様子を端的に切り取り表したもの。当時の社会にとって新しい考え方や世界観を与えた表現、当時の人々のこころを掴んだ表現
・この人は何を表現?この表現はなぜ?この材料や方法は?
・アートの三つの次元の型
1作品の中の世界 物語
2作品の表面の世界 質感
3作品の外の世界 空間
・2の型は何を描くかではなく、どうやって描くかに焦点を当てている
・3の型は空間と物との関係性 空間の存在あってこその表現
・アートは何がしたいのか 目的
4ドヤドヤ系 ありのままを写す 記録象徴
5映え映え系 要素抽出 装飾、商業デザイン
6なぞなぞ系 思考促す 問題提起、哲学
・4の型にはさらに3つの意図が存在
記録象徴 時代や社会の様子を表したい
発明 新しい絵画を考えたい
詩文学 物語を表したい
・5の型の3つの特徴
構成 特に意味を求めてない
抽象 直接見えないことをテーマに
形式 作品の物質感を表したい
・6の型
脳が喜ぶ作品
特徴の例
レディメイド 手仕事の意味を問う 既製品組み合わせ
プロセス 成果物よりも過程を問う 記録な過程を見せる
イベント 場の意味や文脈を利用する
ワーズ 文字や言葉を作品にする
・偶然性の型
7 変化する要素を扱う
8 素材や行為の意味を扱う
9 関係性を扱う
・7の型 変化のアート
時間を表す
東洋的にはごく自然な感覚
・8の型 素材、行為のアート
素材は既存のものに含まれている意味がアートに
行為は行為が持っているイメージがアートに
素材と好意が持つイメージや背景を紐解くもの
・9の型 関係性のアート
様々な繋がりを活用するアート
3種類の特徴
作品と空間の関係
作品と人間の関係
作品と地域の関係
・インスタレーション
作品に決まった形や並べ方がない
展示ごとに飾り方が変わる
設置することに意味を持たせている
・空間はものの見え方に大きな影響を与える
・リレーショナルアート
・鑑賞者が作品に参加することで初めて完成するような表現