前川修満のレビュー一覧
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ネタバレタイトル通り、会計士の目からみた各会社の実態を財務諸表から紐解いていく本。簡単な会計的な背景知識の整理とともに、実際の事例を通して活用事例を紹介してくれるほんは非常にありがたい。
<メモ>
・ソニーのように利益の二倍もの法人税が支払われている場合、100未満の子会社では巨額の黒字が計上され、多額の法人税負担が生じるため、総額の利益額に対して多額の税負担が生じている見立てになることがわかる。
・東芝の事例。工事進行基準が適用される場合、実態が外部から把握しづらいく見積もりが改ざんされることにより、実態とかけ離れた利益額が計上されることになってしまうことがある。
本当は50%しか計上できないのに80%分が計上されてしまうことがありうる。
その他、在庫評価損の見送りなども不正会計として行われうる。不正会計によって、黒字が赤字に転落してしまう場合、単独の不正科目のみならず、繰延税金資産やのれんの減損などにもつながり、非常に大きな会計的な影響を及ぼしうる。
・不正会計のパターンとして、PL上は良好であっても、CF上でFCFがマイナス続きになってしまうことなどが多い。 -
Posted by ブクログ
公認会計士の著者が最近話題となった東芝や大塚家具のような企業の財務諸表からニュースとなった話題を分析した一冊。
会計の知識がなくても、わかりやすく解説されており、非常に勉強になりました。
ニュースではわからないことも財務諸表から読み取れることが多くあることは本書を読んで一番感じたことですし、キーエンスのように名前をあまり知られていない優良企業も財務諸表からわかることには驚きでした。
数字は嘘をつかないとよく言いますが、本書では随所にそのことを感じました。かつ、日本の企業活動の今後、そして経営において大切なものは何かについても考えさせられる一冊でした。
ただ、本書は本の上部がアンカット仕様になっており、初め驚きました。内容がいいだけにその点は少し残念に感じました。 -
Posted by ブクログ
試算表
右:貸方:どのようにお金を集めたのか?
借りる。 =負債
株を発行して集める。 =資本
仕事で稼ぐ。 =収益
左:借方:集めたお金をどうしたのか?
集めたお金の経済価値が残っているもの =資産
集めたお金の経済価値が失われたもの =費用
貸方の額=借方の額。
以上5項目の金額の大小関係を見る。
負債は小さく、資本と収益は大きく。
資産が大きく、費用は小さく。
収益は、費用より大きく。
駅前留学のN社はなぜ、倒産したか?
前払いを基本とした授業システム。
予約が取れないことが顧客のクレームになっていた。
一方、
数百億の負債の大半に、1年分を超える前払いの授業料があった。
中途解約した場合の払い戻し金が、ほとんど戻らないことが裁判となり、
支払請求の判決が出た。
最大の債権者=顧客 という構造で、信頼を失い、顧客が減った。利益は減少。
その対処をせずに、
店舗数を激増させていったことにより、費用が増加していった。 -
Posted by ブクログ
決算書は上から順に読まない。いい加減に読む。
読みやすいし、文庫本ではあり得ないほどに事例や図が多い。この会社の業績はここを見れば実態が掴める、という構成になっています。決算書を読むコツはすべてを読もうとしないこと。税理士や会計士も必要なところしか読まない。その必要なのはここ、というのを紹介してくれます。真面目な方ほど、1つ1つの細部にこだわって会計の勉強を一生懸命やった結果、楽しくないと感じて離脱するそうです。変な言い方ですが、真面目に読めば負け。楽してざっくり掴むのがスタートライン。まずは触れる機会を増やすことから。貸借対照表で、ある時点での資産/負債/資本の状態が分かる。損益計算書で、この1年間で何を売り上げて、その売り上げのためにどんなお金の使い方をしたのかが分かる。合わせて2ページ少々で端的に多くのことが理解できる。かなり優れた書類で、会社間の比較もできるようになる。これくらいざっくりした内容からなら嫌いにならずに始められそう。 -
Posted by ブクログ
スイスイと読みやすいレベル感で、2-3時間くらいで読み切れる内容です。上手く纏まっています。
経理・財務系の新人が入門書として初めに読む本としては良いと思いますが、経験のある方にとっては簡単すぎる内容かもしれません。
なお、分析に使っているデータは古い(2015年時点)ものとなっていますが、取り上げられている会社の歩みと変遷を執筆時点までは振り返ることが出来るので、この本の内容に加えて自分で最新のデータまで調べて見ていけば、効率よく情報をアップデート出来るのかなと思います。財務諸表の見方もこの本を一読しておけば、簡単な箇所はわかるようになっていると思います。