神立尚紀のレビュー一覧

  • 太平洋戦争の真実 そのとき、そこにいた人々は何を語ったか

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    25篇の戦争とその人生の記録。

    これだけの深い内容を語られること、記憶からお辛くなったりされて話して頂くのが難しいものもあったでしょう。
    それぞれ戦争への関わりは違えど、どんな戦闘に参加してどのような終戦迎え、その後どう生きたか大変よくまとめられています。
    それぞれは短く読みやすいですから、気になる方のものはじっくりと読まれると良いでしょう。

    3隻の船に乗員された方のお話があり、そうして散っていく船に乗り合わせた縁もこの方の人生を後押ししてくださっていたらいいなと思いました。

    大きな出来事や歴史書だけでなく、こうした本から若い人たちが何かを感じ考え日本を良い国にしてくれたらと願います。

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    2023年11月18日
  • カミカゼの幽霊 ~人間爆弾をつくった父~

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    戦史中の謎の一つ、特攻兵器桜花の発案者大田正一が実は生きていた。特攻隊の歴史を追い続ける筆者が知った真実。

    太平洋戦史に詳しい人なら知っているだろう大田正一。戦後まもなく消息を断ち生存説もあった人物。

    戸籍のないまま生きながらえた大田正一の生涯を探る作品。
    本当に事実なら戦後第一級のスクープだろう。

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    2023年09月03日
  • カミカゼの幽霊 ~人間爆弾をつくった父~

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    「桜花」を発案した人、となっているが、それを最終的に承認した人たちのずるさをひたすら感じた本でした。会社でも自己保身のために、同様の事を行っている上司を見るにつけ、本書と併せて、反面教師とするものであります。

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    2023年07月14日
  • 零戦 搭乗員たちが見つめた太平洋戦争

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    太平洋戦争が終わって、今年で70年を迎えました。終戦時の指導者達は40歳以上とすると、ほぼお亡くなりになり、兵士として戦争に参加した最年少の方々が20歳程度とすると、現在ご存命として90歳程度。生きた証言を得られるのはもうあとわずかです。

    私の祖父は技術者として参加していましたが、5年ほど前に亡くなりました。今から思うともっと戦争の話を聞いておけば良かったと後悔しています。

    この本は、ずっと興味を持っていた「零戦」という日本の生んだ最高傑作である戦闘機を軸に、太平洋戦争を見た本で、多くの生き残りの証言が散りばめられていた、読み応えのある本でした。

    また、この本の特徴として、ゼロ戦が参加し

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    2015年08月30日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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    『永遠のゼロ』『大空のサムライ』、そしてこの『祖父たちの零戦』とミリオタに順番まで決められて読んでみた。
    『永遠のゼロ』で悲哀を、『大空のサムライ』でカッコ良さを、そして『祖父たちの零戦』でその真実を学べました。
    日本人なら知らなければならない、そんなことを感じさせる本。

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    2014年09月21日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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     しばらく第2次対戦系を読み続けているが、本書も史実に忠実に沿った戦闘機乗り立ちの記録。来年で戦後70年になり、多くの人が鬼籍に入り、生き証人が潰える寸前。
     祖母の弟が飛行機乗りで、戦死しているとの話を幼少の頃きき覚えていたが、その仲間と思われる人の手記や体験談を読み、くるものがあった。例えば、自分の子供などにこの戦争の話をすることがあるのだろうか?などと思いながら読んだ。

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    2014年09月01日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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    長らくハードカバー版を積読状態にしていましたが、
    先日文庫版が出たのを機に、ようやく手に取ってみました。

    解説に『永遠の0』の百田さんと、なんとも豪華な感じです。

    ちなみに百田さん、神立さんの別の著書である『零戦 最後の証言』、
    こちらを一番の参考にして『永遠の0』を書いたとのこと。

    そう仰っているだけに、非常に読み応えがありました。
    『永遠の0』に感じるものがあった方であれば、オススメです。

    主人公は、進藤三郎さんと鈴木實さんのお二人。

    この二人の零戦パイロットの戦前、戦中、戦後の物語を軸にして、
    大東亜戦争に対する普通の日本人の感性が綴られていきます。

    ノンフィクションではあり

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    2013年12月13日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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     かつて零戦の搭乗員になれることは栄誉であり誇りであった。エリートの証でもあった。
     この本にはエースパイロットの活躍を通して、零戦の栄光の歴史が綴られている。


     ある意味、彼らの戦い方は刀での一騎討ちに近い。戦闘機同士のドッグファイトは戦闘機の性能と、それを使いこなせるだけの高い操縦技術が必要となる。そしてそれに優れている方が勝つ。
     そこだけみればF1レースと変わらない。お国のためなどそっちのけで、腕っぷしの強さを試す喧嘩のようなところがある。武術と言い換えてもいい。撃ち落とすのは戦闘機であって搭乗員ではない。パラシュートで脱出した搭乗員は攻撃しないとの暗黙のルールもある。
     
     ラバ

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    2017年08月15日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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    これはスゴイ。一級資料だ。
    神立さん渾身の力作とお見受けしました。

    進藤三郎・鈴木實、両氏の証言を軸に、神立氏が零戦搭乗員に地道にインタビューを重ね蓄積した証言を加えて構成されています。
    零戦デビュー前後から真珠湾攻撃、南方戦線、本堂防空戦、そして終戦から戦後までの内容となっています。
    さらに、これまで神立さんの本に登場していない(たぶん)「大空のサムライ」坂井三郎氏のインタビューや記事もあります。

    この本にも登場する元パイロットのみなさん、現在ではほとんどの方が亡くなられているとのこと。今となっては貴重な証言の数々です。

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    2013年06月04日
  • 図解 カメラの歴史 ダゲールからデジカメの登場まで

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    戦前・戦後のカメラ(主としてレンズではなく、カメラ本体)の歴史を新書の厚さにまとめた良書。

    戦前は、太古からのカメラの歴史から、ドイツの有名なライカとツァイスの二大カメラメーカーが製品を販売し、ドイツが敗戦国となったときにアメリカがツァイスの技術者を東ドイツから西ドイツに移送したとかのエピソードなども含めて紹介している。

    また、戦後はNIKONとキャノンが技術交流があったほのぼのした時代から、朝鮮戦争でNIKONが圧倒的な技術力を見せつけてスタンダードになることや、キャノンがそれに追いつき追い越せとマウントが次々に変更しながら、追いかける様子が描かれている。このほか、アメリカのインスタント

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    2012年09月21日
  • 証言 零戦 生存率二割の戦場を生き抜いた男たち

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    後世に生の声を残そうと、重い口を開いた方が多いことを改めて知った。その生の声が当時の様子の説明が入りながら進められ、臨場感を持てた。証言した方々の所属や戦歴が重なり合うところもあり、お互いがどのように過ごし同じ時を過ごされたのか、新しい戦闘機への不満や特攻への懸念など、当時は正面きって言えないが、懸念を呈し、国や仲間を守ろうとされていたことをとても感じた。

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    2025年10月26日
  • カミカゼの幽霊 ~人間爆弾をつくった父~

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    山本七平が敗戦の理由に挙げていた「日本人は命を大切にしない」、まさにその象徴的な兵器が桜花であり回天。
    決死ではなく必死。これに乗ったら必ず死ぬことが分かりながら乗らされるのは若い兵士ばかり。そして開発を許可した上官の源田実は責任も取らず戦後ものうのうと議員までなってのし上がる。

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    2024年06月23日
  • カミカゼの幽霊 ~人間爆弾をつくった父~

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    この前に読んだ「知覧からの手紙」と逆の立場で「特攻兵器」を扱ったものを読んでみたくて、この本を手にした。

    これは、特攻兵器である「桜花」のアイディアを海軍に提唱し、以降「桜花をつくった男」として戸籍を失い、自分の名前を変えてまでも生きた男の話である。

    実に奇遇なことに、カミカゼ特攻で亡くなった多くの若い兵士達と、特攻兵器をこの世に産み出した開発者達の間には共通点がある。「知覧からの手紙」の中で、最も心に深く刻まれた事実は、「代々よい家柄の人や、金持ちはうまく特攻から回避し、特攻に赴くのは若い志の高い人達」ということである。

    本書のドキュメンタリーの対象である大田正一も決して裕福でもない、

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    2023年12月22日
  • カミカゼの幽霊 ~人間爆弾をつくった父~

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    2日間でさらさら読めました。
    聞き取りや事実に基づいての内容が多いため、納得できる部分が多かったです。こういった本に、筆者の妄想は不要なので。

    なにより筆者の取材力と、交友関係の広さには感服です。関わった方々の証言をこうして残して下さる事に感謝。

    個人的には源田さん関連の話が、尾を引きました。この方に、三四三空関連の書籍を出して欲しいなぁ、と個人的には思います。

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    2023年10月16日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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    物語は、中国大陸上空で零戦の初空戦を指揮下進藤三郎少佐。
    オーストラリア上空でイギリスの誇る戦闘機「スピットファイア」を相手に一方的勝利を収めつづけた鈴木實中佐のふたりを軸に書かれている。
    実際に零戦に搭乗した者、特攻として出撃したもののさまざまな事情で戻ってきた者。
    生き残った人たちが語る戦争は、やはり生々しい。
    いまさら思い出したくないという人も多かったようだ。
    ただひたすらにインタビューに答えてくれる人たちに真摯に向き合った結果が、この1冊には詰まっている。
    第7章では坂井三郎を取り上げている。
    彼には自著した「大空のサムライ」という作品がある。
    何故ここで坂井三郎を神立さんが取り上げて

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    2017年03月02日
  • 証言 零戦 生存率二割の戦場を生き抜いた男たち

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    ゼロ戦搭乗員の証言をまとめた神立氏によるノンフィクション。昨年2016年は日本が真珠湾攻撃を実行して75年目の節目でした。この年、その真珠湾攻撃に参加した唯一存命でおられたゼロ戦搭乗員の方がお亡くなりになり、もはや直接の体験として我々の世代がお話を聞くことはできなくなりました。著者の神立氏は、次々と天命を全うされ亡くなられてゆく搭乗員の方の証言を少しでも残そうと取材を重ね、何冊もの著作を残されています。悲惨な戦争体験を直接聞くことが次第に困難になって来る今の時代にこそ、このような著書を通じて戦争がどのようなものなのかを知ることが必要ではないかと思います。ゼロ戦搭乗員を美化することもなく、等身大

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    2017年01月11日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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    「無敵の零戦」を、
    良くも悪くも生ものとして捉えられる。
    呼んでて苦しくなった部分も、多々ある。
    だけど、それが真実。

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    2013年10月27日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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    実はあまり語られて来なかった零戦搭乗員たちの生の声を基に綴られてある。海軍歴戦のパイロット鈴木實と進藤三郎という親友同士を軸に真珠湾攻撃から終戦までの零戦の戦いが語られている。

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    2013年07月06日
  • 特攻の真意 大西瀧治郎はなぜ「特攻」を命じたのか

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    ネタバレ

    特攻の父と呼ばれた大西という人と、副官として仕えた門司さん、たたき上げで零戦特攻隊員の角田さん、を中心に、「特攻」について書いている。「特攻」の経緯など史実の解説や、インタビューから得られた門司さん、角田さんの「特攻」への関わり、思いや、8月16日に自殺した大西さんについて、事実と関係者からの証言などから、「特攻の真意」を導きだしている。

    戦争に関する本、それも日本のものは、若い時からほとんど読んだことがなく、そのため、たまに読むたびに、新しい知識が得られて面白い。

    "海軍の制度上、撃墜などの戦果確認には准士官以上の「見認証書」が、戦死者が出た場合はやはり准士官以上の「現認証明書

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    2014年11月01日
  • 祖父たちの零戦 Zero Fighters of Our Grandfathers

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    小説にはないリアルが、まぁそんなもんだよな…というちょっと残念な感じと、へえ〜そういう側面も!みたいに気づきと、両方あって新鮮だった。

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    2014年03月30日