2013年9月10日発刊。
看護師歴26年の著者が、これから看護師になりたいと思う人のために書いた書。
冒頭から中盤にかけて、看護師におけるアルアルが滑稽に描かれている。
臨床を笑いで表現するのもいいけども、すこし不謹慎に感じる部分もあった。
けども、終盤を読むと、その著者の様々な経験が人生論にま
...続きを読むで落とし込んであり、納得いく内容となっている。
ご自身の失敗談や看護師として生きてきたことから見える世界や感性が、素直に語られている。
決して上から目線ではなく、達観した態度ではなく、一人の人間としての思いに、深くうなづける部分もあった。
看護師を目指す人のみならず、看護師を目指さない一般の方や、既に医療に携わっている方にも面白く読める本だと思う。
巻末には、付録として「看護師になるまでのケーススタディ」が掲載されている。看護師になるための道順が記されているのだけども、けっこう複雑なのね。いろんな経路があることを初めて知った。
滑稽話に、やや誤解を生みやすいかもしれないと思いつつも、気楽に看護師という世界に触れるにはよい本なのかもしれない。
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【内容(「BOOK」データベースより)】
不況下でも、安定して勤め続けられる資格職として人気の看護職。その仕事は働く人の人間性に強く働きかけ、特有の人生を歩むことになる。長く勤めるほど味わいが増すこの仕事の奥深い魅力に、看護師歴二六年の現役ナースが迫る。
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【目次】
第1章 看護師っぽい人
・裏紙の魔力
・必死は滑稽
・やさしくあるための闘い
第2章 私が看護師っぽくなるまで
・稼ぐ女になりたい。その一心で看護師を目指しました
・できない分やさしく、と思い詰めた新人時代
・三年目以降は、イケイケとイライラの時期で
・五年目あたりでとらわれた、徒労感と無力感
・精神科で働き、「できること」より「わかること」、そして「考えること」が大事と気づく
第3章 看護師は、生き抜く力が身につく仕事
・寛容さが大事と、身に染みる仕事
・やけにならずに「しょうがない」と思えるようになる仕事
・わかることも、わからないことも大事にしよう!
あとがき
付録:看護師になるまでのケーススタディ
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