藤井青銅のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ラジオ業界で活躍してきた作者ならではの話が小説になっています。
ある作品はラジオドラマのように、ある作品はエッセイのように、ある作品は手記のように、ある作品は業界人の経歴書のように、インサイダーからの興味深い話が数々綴られています。
秋の夜長はラジオの深夜放送が似合う。
本書を読みつつ、深夜ラジオも楽しんでみられてはいかがでしょうか♡
〔作品紹介・あらすじ〕
わずか数分の街角リポートを懸命にこなす女性タレントと駆け出し放送作家の、中継を通じての淡い交流(「4分50秒の恋人」)。
現在は裏方に徹しているかつての名局アナと今をときめく人気お笑いコンビのパーソナリティー対決(「空気に飛ばして」)。
海岸通りにほど近い喫茶店の女主人が語る、店と番組との不思議な因縁(「黄昏ラジオ」)。
――ラジオ局を舞台に繰り広げられるさまざまな人間模様を、甘く切なくコミカルに描く、しゃれっ気いっぱいの8篇+1! -
Posted by ブクログ
一昨日の #ヨンデルホン
#ラジオな日々 何者でもない若者が何者かになろうとする物 (#朝日文庫) / #藤井青銅(#朝日新聞出版)
#ドクリョウ #ヨミオワリ
物語で書かれた80年代半ば。それから少しして北海道に住む高校生は夜な夜なアンテナを伸ばしたラジカセの向きを変えながら(のちに憧れの的となる)通称「LF」をエアチェックすることになる。(夏はノイズが酷いが冬はかなりクリアに聞こえた。)
ラジオでも欽ちゃんの笑いにまみれ、ヤンパラを聴いては声を殺して笑い、まだまだ若手だった上ちゃんこと上柳昌彦アナウンサーの声と一緒に流行りの音楽を浴び、デビューしたての久保田利伸がクセになった。(欽ちゃんの番組は土曜の夕方だったと記憶している。)
オールナイトニッポンはさすがに地元局であるSTVにチューニングをあわせたが、真夜中なのに寝ないでいることの背徳感と、大人たちはもうすでに寝ているという優越感に浸りながら、夢の時間を過ごしたものだ。(昼寝のできない平日はすぐに寝落ちたが。土曜は鶴光のオールナイトニッポンを聴くために昼寝していた。)いつしか、「LF」で働きたい!そんな夢を抱いたこともあった。(放送局は基本が文系らしいことを知り、まぁ、他にも理由はあるが断念した。)
さらに余談になるけれど。
「みゆきさん、おつかれ様でした!」と1部のパーソナリティ・中島みゆきを労うセリフから始まる、月曜2部・上柳昌彦のオールナイトニッポン。いまでも覚えているのはサングラスのエピソード。
憧れのサングラスを買ったものの、思いの外、メガネが重く、かけるとすぐに気持ち悪くなってえずいてしまうという話だったと記憶している。面白おかしく展開される話を聴きながら、布団の中で声を出さずに笑う苦しさを知った。
上ちゃんが買ったサングラスと、本書に登場するドン上野氏のものは同じブランド。80年代の流行りだったのか、それとも、LF界隈での流行りだったのか。
もしも夢が叶っていれば、「ラジオな日々」で描かれている場所に自分の姿もあっただろうか、青銅さんとも面識を持てただろうか。そんなことも思いながら、ラジオドラマ脚本の産みの苦しみ、番組制作の(裏側の)エピソードなど、おもしろく読んだ。
雑誌とラジオと「11PM」「トゥナイト」が主な情報源だった当時も回想し、やはり80年代は特異の時代だったのだな、とあらためて再認識もしつつ、"80年代を知っているかつての若者"は、笑いながら本を閉じた。 -
Posted by ブクログ
・トークは、途中の話が面白ければオチはなくてもいい。
・トークは笑えなくてもいい。
・取り立てて大きな出来事ではなくても、その人なりのやり方で面白くなる。
・聞きたいのは本人の気持ちが入ったトーク。
・これは何の話なのか?〜戻っていく場所を決めておく
・かんだっていい、考えながらでもいい
・自分の話をする
・誰でも言えることになっていないか?
自分はどう思うかの心情も述べる。
・トークの展開上、先に説明しておかないと伝わらない点は意識して描写し、他はそんなに意識せずに普通に話す。
・【つかみ】
トークの導入として、「え?」とか「そうなの?」と思ってくれれば、それが「つかみ」になる。
あるあるでもいい。
「この人一体何の話をしているんだろう?」という不思議に思う入り方でもいい。
・心の動きが面白いというパターンもよし。
・理想は巻き込まれ型
・それで?それで?どうなるのという感じ。
・そして夢から冷めたように
・上手い人は、長いトークでも息をつく暇がある。
・7分程度がトークの区切り。
・「これは何の話なのか?」「この話のどこを面白がってもらうのか?」という点を把握しておく。
・言葉が途切れないから切り上げるきっかけがないだけの場合もある。
・トークは聞いている人の反応とセットになってできるもの。
・別に聞いてくれなくてもいいという人のトークを誰が聞くのか?
・私はこう考える、こう感じるというトークをしたほうがいい。
そこにあなたの意見や感想、考えがないのなら、わざわざあなたが喋らなくてもいい。
・ニュースや新聞で見たことはあくまで導入。そこからどう考え、何を思い出し、あるいは何をしたのかということが、あなたのトークです。
・昔の大ネタよりも最近の小ネタ
・トークは小さな出来事だっていい。
・旅のトークは「どこに行って何があったという出来事」だけでなく、いろんな語り方がある。とくに「その時こんなふうに思ったという心の動き」で切り取れば、平凡な出来事も立体的になる。
・旅の切り口。
①旅行報告
②旅行こぼれ話
③旅行アクシデント
④旅行前後
⑤心の動き
・その人の印象によって、どこまでの話が作為を感じるかが変わる。
・これ何の話?どこに行くんだろうと迷路に引き寄せたほうが聞き手も興味が出る。
・話している途中に周りを巻き込んでもいい!
・オチなんて区切りがつけばいい、コンマが打てればいい。
・臨場感と熱量は主観的な言葉から生まれる。
・メリハリモリが大切。
・トークの構成〜ふくらませる
「その理由」
「その前後」
「その思い出」
・漫才は素の自分として演じる芸。ですから、素の自分の「ニン」と嘘としての「ネタ」の間にずれが生じてくると違和感が出る。
・一般的な世間でのプラス評価マイナス評価は、ニンにおいては必ずしもそうでない。
・トークの場合、パブリックイメージ通りの内容はわかりやすいのですが、いつも同じ色になりやすい。
一方、セルフイメージ一辺倒のトークは本音が出ていいのですが、独りよがりになりやすい。
両方がバランスよく混ざったトークの方が、その人らしさが出る。
・パブリック、セルフ、イメージの混ざり具合は変化する。
・パブリックイメージに合わせなくても良い。その時点で自分のニンに似合わないことは、無理をしなくてもいいのです。
・ニンを構成するもの
「内面」
「見た目」
「声」
「年齢」
「属性」
「キャリア」
・結局のところトークは、自分が喋ったことを相手に共感してもらい、できればそれで楽しんでもらいたいのだと思います。
・喋り手の「個性」を聞き手側に「共感」してもらい、ふわふわと宙に浮かんだトークバルーンを、その場にいる人達で「共有」
・本気で聞いてもらいたいことの熱量は伝わる。