伊藤左千夫のレビュー一覧
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購入済み
野菊の墓
急に思い立ち、
恐らく30年以上振りに読みました。
これほど好きになった人が今までいただろうか。
いや結ばれなかったからそう思うのか。
久々にいい涙を流しました。
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Posted by ブクログ
「野菊の墓」伊藤左千夫。1906年の小説、新潮文庫。
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」も、真っ青な、ムズキュン恋愛ドラマです。
ま、オチは楽しくはないですし、ダンスはありませんが。
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関東近郊の農村の、ちょいといいとこの、15歳のお坊っちゃん。
親戚の女の子で、坊っちゃんの家に下働きに住み込みで来ている、17歳の女の子。
このふたりが、子供の頃から仲良くて、だんだん初恋になっていって、両思いだったんだけど、女のほうが年上だし、周りが反対して引き裂かれ。女の子は病気で死んでしまった。
と、いうだけの話なんです。
コレが素敵な小説です。
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あまりにも有名なンだけど、読んでないなあ、というよくあ -
Posted by ブクログ
受験真っ只中で読みふけっていた。読みやすく、こてこての純愛ながら心打たれた。
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2017/09/19
この作品を手に取ると、鮮明に思い出す。
高校卒業間近の3階の教室の窓際。冬ながら小春日和で日差しが暖かかったこと。中庭に輝くようなハクモクレンが咲いていたこと。冬休みの静かな校舎。先生の担いでいた脚立。何を読んでるの?と聞かれて応えると、「お民さん、」と先生が言った。自分の名前を呼ばれたような気がして、頬が熱くなったこと。暮れるのが早い冬の西日が眩しかったこと。
永遠のような静かな時間が心地よかった。十年、二十年のちにこの本を読んでも、きっとまっさきにこの日を思い出す。幸福を感じ -
Posted by ブクログ
七月三十日 左千夫忌 伊藤左千夫命日ですね。懐かしい野菊の墓でも。
「野菊の墓」1906年 初小説
淡く切なく儚い、野菊の様な少女の初恋。
少年は15歳、従姉妹の民子は17歳。二人は、幼い頃から仲良く、この頃から、お互いに清純な恋心を抱き始めていた。
民子が2歳年上であること、ただそれだけで、母や義姉に二人の恋は認められず、とうとう民子は別の男性に嫁ぐことになる。民子は、精神的に肉体的に弱っていく。そして、流産の後、亡くなってしまう。
少年は、たとえ誰と結婚しようとも民子の心は自分にあると信じていたが、彼女の死は受け入れがたいものだった。彼女の墓の周りを野菊でいっぱいにする。そして、二人への