ピエールバイヤールのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ポアロは妄想に囚われているって言われてて面白かった。ただ単にアクロイド殺しの粗を探す内容ではなく、テクストの読み方の自由さを示すために、アクロイド殺しを使っている。
クリスティ作品を始め、多くの推理小説における手がかりは多義性を持ち、読者による解釈を待っているものだ。またアクロイド殺しでは語らないという方法での隠蔽も行われる。こうなると、究極的にはテクストは読者の数だけ存在する。
そして著者は、無数の主観的解釈をフロイトの精神分析における妄想と関係づけ、ポアロを妄想に囚われ、誤った推理をする人物と指弾する。
一方、著者は一義的な解釈の不可能性を論じながら、唯一の真相として真犯人を指摘する