角井宏行のレビュー一覧

  • マッキンゼー心理戦略 意図的な冷静さ

    Posted by ブクログ

    マッキンゼー心理戦略 意図的な冷静さ
    著:ジャクリーン・ブラッシー
    著:アーロン・デ・スメット
    著:ミヒール・クルイト
    出版社:東洋経済新報社

    考えさせられる内容でした。チェンジマインド、人からいわれても、なかなか変われない。
    言葉を変えて、お馴染みゾーンから、適応すべきゾーンへ、です。
    「意図的な冷静さ」って、人の性なのではと感じるが、「」付きなので、適応・学習・創造・イノベーションが行えるほどの冷静さということでしょう。

    過去の経験にないような状況に陥ったときに、人はえてして、これまでの経験に固執し、それがうまくいかなかったら、自滅していく。あわててしまうから、対極にあるのが、「意図的な冷静さ」になるわけです。

    であるからにして、「意図的な冷静さ」をもって、状況に対処すればより良い結果が図れるというのが本書のメッセージである。

    それも瞬間ではなく永続的にだ。ハッピーとはその場かぎりのうれしさ、それもいいが、ウェルビーイング:持続する幸福を手に入れるにはどうするかだ。

    気になったのは、以下です。

    VUCA:不確実性の高い今日において、やるべきことは、過去の経験にしたがって自滅することではなく、適応・学習・創造・イノベーションを行い、「意図的な冷静さ」をもって、難局を切り拓いてくことであることを語っています。

    「意図的な冷静さ」をもつリーダにとって必要なスキルは
     ①適応力
     ②学習敏捷性
     ③アウェアネス:気づき
     ④感情の自己制御 である

    氷山
     ①行動
     ②思考・感情
     ③マインドセット・信念
     ④コア・アイティンティティ(価値観、ニーズ、願望、恐れ、生きる目的)
    人は四つの層をもっているが、外から見えるのは、①の行動のみ、②以下は、氷山の下の部分として9割は見ることができない

    適応のパラドクスというのがでてくる

     なじみのない複雑で不確実な状況に直面した場合
     習慣的パターンを打ち破る革新的な対応が最も必要であるにもかかわらず
     その状況が複雑で確信がもてないが故に、そうした対応がとれない というものだ

    デュアル・アウェアネス⇒「離見の見」

     どっぷりつかっている、取り囲まれている状況からは自分は見えないので、一歩引いて状況をながめてみるというもの、これは世阿弥の「離見の見」だ。なにも、いまさら、マッキンゼーなどから教えを受けるまでもない、日本人なら皆できるし、知っている。どうみても、「離見の見」でしょう。

    ゾーン、2つのゾーンを語っている。
    1つは、「お馴染みゾーン」:自分にとって馴染深いよくしっている状況をいう
    もう1つは、「適応すべきゾーン」:未知の領域、学習すべき状況をいう
    本書がかたるのが、この2つのゾーンのGapをうめ、その先にある、「意図的な冷静さ」を手に入れることだ

    ASIS:お馴染みゾーン:実行し、練習し、回復する場所
     防御状態になっている、このため、自分を守ろうとして、視野が狭くなっている
     状況が適応を強く求めれば求めるほど、その適応が困難になり、適応ができなくなる

    GAP(PROBLEM)

     ・思い込みを書き換える
     ・自分が抱えている物語を新しいものに置き換える(ナラティブ)
     ・コア・アイティンティティを転換する
     ・人生を自分のものとして受け入れる、自分自身に意識を向け直す
     ・目標とは、掲げるだけでなく、実践するもの
     ・身心を回復する、休みをとる
     ・ゆっくり、着実に続ける。燃え尽きることなしに
     ・5つの認識レベルを1つづつ登る
      ①無自覚
      ②遅れて気づく:終わってからしまったと思う ジョハリの窓(共有、盲点、私的領域、未知)
      ③自覚:まだ選び直せない
      ④レジリエント:一呼吸おいて、反応を選べる 身体・認知をつかって思考を整える
      ⑤適応力:防御から学習へと変える
      その先にあるのが、「意図的な冷静さ」だ

    TOBE:適応すべきゾーン:新しい答えを学ぶ場所
     不確実性を成長の機会に変える
     握りこぶしでは握手はできない(インディラ・ガンディ)
     同じやり方ではここから先にはすすめない
     対立を学びの原動力にする
     聞く力と伝える力を両立させる
     チーム全体を学習状態へ導く
     学び続けるチームに必要なのは、「心理的安全性」
     パーソナルOS(気づき、目的、熱意、人間関係)

    変化の時代であるからこそ、冷静に学び続けることが重要である

    目次

    監訳者まえがき

    INTRODUCTION 危機の瞬間に、冷静に学び、導くということ

    PARTⅠ 「意図的な冷静さ」の可能性

    CHAPTER1 なぜ肝心なときに怒り、焦り、判断を誤るのか--「意図的な冷静さ」が必要な理由
    CHAPTER2 いま自分は、どのぞーんにいるのか
    CHAPTER3 脳と身体は、なぜ勝手に防御状態へ入るのか

    PARTⅡ 「意図的な冷静さ」の実践アプローチ

    CHAPTER4 行動を変えたければ、水面下の「氷山」を見る
    CHAPTER5 あなたの氷山の根底には何があるか
    CHAPTER6 アスリートのようにエネルギーを整える--回復は甘えではない
    CHAPTER7 デュアル・アウェアネスを鍛える--内側と外側を同時に見る5段階

    PARTⅢ 「意図的な冷静さ」の実践

    CHAPTER8 人と人がぶつかる本当の理由--氷山が衝突するとき
    CHAPTER9 チーム全体を、学習状態へ導く--「意図的な冷静さ」をもつチーム

    PARTⅣ 「意図的な冷静さ」の提 言 

    CHAPTER10 パーソナル・オペレーティング・モデルを設計する--自分の〝動き方?を設計する

    CONCLUSION 変化の時代に、冷静に学び続ける

    APPENDIX 4週間実践プログラムーー「意図的な冷静さ」を身体に覚えさせる

    WEEK1 まず、自分の反応に気づく
    WEEK2 気づきを深める
    WEEK3 防御から学習へ切り替える
    WEEK4 新しい自分の反応を練習する

    謝辞
    監訳者謝辞
    参考文献
    注
    人名索引
    事項索引
    著者紹介

    ISBN:9784492534915
    出版社:東洋経済新報社
    判型:4-6
    ページ数:482ページ
    定価:3200円(本体)
    2026年08月24日発行

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    2026年08月20日