藤田伸二のレビュー一覧
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(かつての)トップジョッキー藤田伸二による、JRAへの提言書です。
もうかなり以前から競馬に魅力を感じなくなっている自分に気付かされ、また、その要因に納得させられました。
多くの騎手について書かれていますが、「馬の「邪魔をしないこと」が大切」だということには共感できます。
それに対して、以前にEテレのSWITCHインタビューという番組で、「昔は馬の邪魔をしない騎乗が良しとされていたけど、今は違う。馬を動かしていかないと、海外のジョッキー達には勝てない」というようなことを福永祐一が言っていました。
私はその時に違和感があったのですが、本書にある、祐一は「人馬一体」とはなれていないとの指 -
Posted by ブクログ
ネタバレ騎手の立場から現在の競馬会を憂い、JRAを批判する一冊。
エージェント制度という仕組みと、それに伴う外国人ジョッキーの騎乗の増加、日本人ジョッキーの減少が問題として、そのような状況を野放しにしているJRAを批判している。
レース以外の場で、騎手は何をしているのか、レース中に騎手はどのようなことを考えて騎乗しているのか、など競馬を観戦しているだけではわからない内容も数多く、興味深い。
騎手や調教師の個人名を多く挙げているため、自由な文章に少し不安になる反面、とてもイメージが沸く。注釈が多いため、競馬に明るい人でなくても多少は読み易い内容となっている。
・欧米の競馬では、同一馬主の馬がワンツーゴ -
Posted by ブクログ
藤田騎手は、競馬ファンから「番長」と言われているくらい個性の強い騎手だが、この本を読むと渾名とは違って至って真面目な感じを受けた。毎年のようにフェアプレイで表彰され、重賞もデビューから20年も継続して勝っており、騎乗技術もモラルも実績にも自信があるから、このような本が書けるし、競馬ファンの間で評判になるのだろう。
この本では、競馬システムの紹介、現在の競馬興行の傾向、騎手仲間のことや騎乗技術のことを思いつくままに?褒めたり批判したりしているけれど、総じて批判の矛先はJRAの不合理な制度に向けられているようだ。
JRAの制度批判は、馬主からも競馬記者からもあるが、所属する当事者もいろいろな問題を -
Posted by ブクログ
自分にとっては、いろいろな意味で身近な存在な「競馬」、
馬券はあまり買わなくなりましたが、春秋のG1はチェックしています。
ちなみに一番力を入れて観ていたのは大学生の頃、
エアグルーヴやグランワンダーの全盛期の時代でした。
確か、著者・藤田さんがデビューされたのもその頃で、
世代的にはほぼ同世代なんですね、、ふーむ。
こちらは、そんな藤田さんが、今の競馬界、、
特に“JRA”に対してモノ申した一冊となります。
“JRAが「国際化」の意味を履き違えた結果が、こんな事態を招いている”
売上ベースで言えば、オグリキャップの頃がピークで、
その後はほぼ前年比マイナスで推移しているそうです。