夢は目標ではなく、成長の手段である。
2015/7/3 著:藤田 聰
著書は㈱変革創造代表取締役社長。市場価値を数値化したモデル「市場価値測定テスト」を開発し、15年以上にわたって展開している。日立製作所、パナソニック等をはじめとした大企業で働くビジネスパーソンのキャリア設計と開発に携わる。
市場価値を上げる最速の方法は、夢を持つこと。
夢を明確に描く力「パーソナルビジョン策定・概念化力」のスキルを上げると、他のスキルが軒並み上がる。メンタルが強くなり、時間の使い方がうまくなり、プレゼンテーション力が上がり、リーダーシップが身に付くようになる。
そんな「パーソナルビジョン策定・概念化力」を中心とした市場価値を構成する13項目を土台として本書は以下の3章から構成されている。
①成長の前提となる市場価値測定
②明確な夢があなたの市場価値を上げる
③誰でもできる明確な夢の描き方
人の市場価値を測定するということは非常に難しい。
人間の価値とはまたまた違うが、それに近いのかもしれない。
その人が置かれている環境や立場等によって求めらることも変わるため、市場価値を仮に数値化したとしても高い低いで役に立てるかということでもない。
しかし、人は日々市場価値を上げるために似たように自分の能力を上げることへの努力は惜しまない。その人がいつまでにどんな人になろうかということを夢として描くということは能力が飛躍的に高まるという点については異論はない。
そして自分の能力を上げるために本書で取り上げられている13項目について知っているのと知らないのとでは、自分の能力の棚卸や途中経過等の進捗管理においても不透明なままである。かといってそれを全て網羅できるようなやり方はない。
常に自分で考え時には人の意見を聞きながらしっかりと自分の軸を持ってそれと対比していくことが必要となる。市場価値を上げるために生きるということではないものの、本書のようなテーマもしっかりと受け止め、そういう考え方もあるのだと頭で理解しながら能力アップへの努力は継続したい。