髙津ナジミのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「法中毒学者」という、聞きなれない肩書きを持つ家達ルイが主人公。要するに、毒のスペシャリスト。民間の研究機関「C.E.L.L(セル)」の一員で、捜査一課の若きエリート、九条隼人とバディを組み、毒の絡んだ事件の真相を追う。
ルイの、一見横柄な性格が好きになれず、セルの他の仲間もクセがあり過ぎて、なんとなく没入できないまま読み進めた。ミステリーとしては、まあまあ面白い。そんな感じが、お!いいじゃん!と思い始めたのは、事態が動き出す後半戦。
ルイの亡き父親、鍊三は、有名な柔道家でオリンピックの金メダリストだった。その父親は、ルイが幼い頃に心筋梗塞で急死していた。実は、鍊三は自分は知らずにドーピングさせられていたのでは…という疑いを持ったのが、ルイの上司である法医学者の曽田、当時は一介の刑事だった、今では警視総監に出世した九条の父親、捜査一課に留まり続けた榊の3人だった。曽田は鍊三の司法解剖をしており、より詳しい検査を求めたものの、上からのストップがかかり、断念していた。
3人は気が熟するのを待ち、ルイと隼人を得て、ついに巨悪に挑む。←この辺、すっごいワクワク!その巨悪とは、隼人の婚約者である真由佳の実家、一橋グループだった。鍊三は、薬の実験台にされていた。この事実はちょっと気の毒で…。
それでも、鍊三の死の真相を知ろうとするルイは敵の本拠地に1人で突撃して、危うく殺されそうになる。そこで、鍊三直伝の巴投げ!なんとなく、巴投げ来そうな気がしてたので、よしっ!ってなった。あまり好きじゃなかったルイを、いつの間にかかなり好きになってた。
セルの他のメンバーも、クセがあるのはまあ、そうなんだけど、読んでるうちに、ルイと同じく印象が良くなってる。隼人とルイの上司たちが、ちゃんと味方だったのもホッとした。途中、わりと不穏な描写あったから…。
それにしても、真相究明のために警視総監まで上り詰めた隼人の父親はすごいけど、真由香との婚約を勧めたのは、一橋グループとつながりを持つためとは言え、さすがにそこまでする?とは思った。隼人がちょっとかわいそう。
続編あるかなー?セルの他のメンバーも、もっと深掘りしてほしい。