深澤献のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
題材はいいがもう一声というのが感想。
題材を元に小説として再構築すれば、最後の海賊に匹敵する名作になる。
個々の事象は良く調べているのが伝わる。それ故にノンフィクション自伝とするのか事実に基付いたフィクションにするのか決めかねたように感じられた。
事実部分を繋げて見れば自伝のような趣きもある。
前半部分はファクトを詰め込み過ぎて、流れを阻害している感じがする。戦中の政治史の流れは細かい事実までは必要ない。事実に基付いたフィクションとしているのであれば、事実関係は簡潔にしても問題ないはずである。
ラストのところは逆にフィクションを入れ込みドラマ性を重要視してもいいと思う。勝手に自分の中では石油発