週刊朝日取材班のレビュー一覧

  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    原子力ムラの中枢にいた西村茂生氏。動燃(JAEA)の総務部次長であった彼がもんじゅ事故のあった後の1996(平成8)年1月13日の早朝に変死体で見つかる。
    彼が残したダンボール7個分にも及ぶ資料を読み解くうちに原子力ムラの闇が露わになっていった。

    3.11以降も続く旧態依然とした原子力ムラの対応はこの資料を読み進めるうちにその体質がハッキリとする。
    組織を守るために原発を稼働させるためにこのムラの中では驚くような工作や組織だった細かな指示が各所に徹底されている。その恐ろしいムラの構造がこの西村ファイルを徹底的に調査、取材して暴いた渾身の真実が書かれた一冊である。

    本文の中に書かれたこの部分

    0
    2020年02月24日
  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

     もんじゅの事故の内部調査を命じられた後、極めて不自然な状況で「自殺」をした西村成生、その西村氏の残した膨大な内部資料を読み解き、原子力ムラの闇を暴いた労作です。「これが証拠だ」と、手書きを含む当時の秘密文書そのものが多数掲載されています。人形峠のウラン採掘から危険で無益な高速増殖炉もんじゅ、ひいては福島原発の大爆発までが1本の線で繋がり、あの爆発が起こるべくして起こった人災であることが明確にわかります。
     原子力ムラ住人のやり方は徹底していますが、この「住人」の中に国も何もみんな入っているのが日本の姿なのでしょう。例えば、93年、NHKが「プルトニウム大国・日本」というドキュメンタリーを放送

    0
    2016年08月15日
  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

    汚染水以上に「汚い」、電力会社の社員たちと政治家。

    ムラの弾圧に負けず、広く読まれることを希望する。

    0
    2013年11月04日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    正義を貫くはずの検察が、自ら組み立てたストーリーを基に架空の犯罪を仕立て上げてしまった郵便不正事件(村木さん事件)に関する真相に迫ったドキュメンタリー。
    「何が彼女を容疑者としたのか」という点を考えさせられた。
    後から覆られる関係者の自白、根拠のない検察のストーリー、面白おかしく伝えるワイドショーなど、、
    第三者が、一人の人の人生をあまりにも軽々しく扱ってしまうこと
    すでに村木さんの無罪判決がくだされてから1年以上が経過したので、この本から感じたことをちらほらと。
    1.人間の記憶は曖昧だ。
     村木さんが起訴されるきっかけは、物証ではなく様々な証言。
     その証言はあいまいな記憶から生み出されてい

    0
    2012年07月05日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    事実は小説より稀なり。なんていうけど、この本を読むと強い憤りを禁じ得ません。この本が出版されたのは厚生省の村木さんの無罪が確定する前です。なのに。

    検察官個人の問題に帰するには余りにも不合理です。

    で、我々が気をつけなくてはいけない事は、、、
    クリアな日記をつけて、開示する。
    役人に言われた書類にサインしない。
    役人を信用しない。

    そんな日本って寂しいですよね。優秀な国家公務員の皆様、立ち上がってください。

    0
    2012年01月27日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    実態のない障害者団体「凛の会」の郵便料金不正事件に端を発した、現役厚生労働省の局長である村木さん逮捕、そのドキュメントである。
    詳細な取材をもとに書かれており、臨場感がある。
    検事もヒトの子、すべてが善人ではない。
    冤罪は検察によって作られるその決定的なノンフィクション。

    0
    2011年08月16日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    一気に読み終わる。正義って何だろう。この国の闇を垣間見た気がした。個人をスケープゴートにして終わらせようとしているが、組織の犯行だということがよくわかる。この本を、このタイミングで出したことに感謝。

    0
    2010年10月28日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    ~検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日~

    最近、特捜検事が逮捕されたと騒がれています。被疑事実は、同じ法曹としては信じられないものです。

    いわゆる検察(捜査側)の描いたストーリーに沿った供述調書の作成というのは、ありがちなことだと思った法曹関係者も多いのではないでしょうか。

    この本はお勧めです。周囲にも勧めたいと思います。

    0
    2010年10月09日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    これを契機に、検察の巨大な犯罪性が白日の元にさらけ出され、過去にさかのぼって何千人規模の告発・逮捕がなされ、これをもって今年を正義の検察元年とするに結果したのであります、なんてことは幻想で、おそらく個人の過失・犯罪でしたチャンチャンで終わってしまうのに決まっています。

    でも、継続する一連の検察の暴走のなかで初めてといっていい黒星です。

    いくら悪党の検察でも、良心の呵責に苛まれて思わず墓穴を掘ったのか、それとも、わずかな少数派の良心的な人たちの抵抗があったのか。

    それにしても、いったい村木厚子さんに口添えしたとでっち上げられた民主党の石井一議員が、その日はゴルフをしていたということすらきち

    0
    2011年08月07日
  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

    原子力ムラの内部にいた人が残した機密文書。想像はしていたがやっぱりという内容。彼らの中だけに通じる常識が、日本のエネルギー政策を動かしている。
    機密文書を残した人は不審な死を遂げている。
    楽しいことばかり求めていると日本は終わる。

    0
    2014年10月11日
  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

    1995年12月、夢の原子炉と言われた高速増殖炉「もんじゅ」で、ナトリウム漏れの事故が起こった。その翌月、その事故現場を撮影したビデオが隠されてしまった問題を調査していた動燃(動力炉・核燃料開発事業団=当時)の幹部が謎の死をとげた。彼の死後、残された段ボール7個分にものぼる資料には、信じがたいようなショッキングな記録が詰まっていた。本書はその資料と取材をもとに、「週刊朝日」2013年3月15日号から6回にわたり連載された内容を大幅加筆したものである。
    とにかくリアルである。それでいて、住民に対する個人調査、説得工作、組織ぐるみの選挙運動、フランスからの3万キロメートルにも及ぶプルトニウム海上輸

    0
    2013年09月28日
  • 原子力ムラの陰謀

    Posted by ブクログ

    渾身の書。

    もんじゅナトリウム漏れ事故の社内調査にあたり、記者会見後に亡くなった、元動燃幹部が残した遺言のようなメモ・資料を精査したノンフィクション。

    各章冒頭に掲載された元資料(一部モザイクあり)は、衝撃的。

    原子力発電や原子力政策に興味のある人は、一読をお勧めする。
    岡山・鳥取両県の方には、特に読んでもらいたい。

    また、JAEA(旧動燃)や名前の出た政治家からの意見をぜひ聞いてみたい。
    反論などによって議論が広まることで、この本の主旨がより生きると思う。
    反論のために☆一つとっておきます。

    0
    2013年09月07日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    P19より。
    「私は多くの官僚や役人と呼ばれる人の中に飛び込んで仕事をしてきたけど、ほとんどの障害者団体は、役所と対立する立場で要望・要求をする側なんです。だから役所の人は要求団体と距離を置くのがふつうなんやけど、厚子さんはぽーんと自然にふところに入っていくの。官僚でありながら障害者団体にもファンが多いのは、厚子さんくらいやと思うわ。彼女のような公務員を失うのは日本の大きな損失やで」

    0
    2012年07月29日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    なぜ検察はここまで暴走したのか? なぜ関係者は次々と供述を翻したのか?この本は『村木事件』の発生からその顛末までを丹念な取材を重ねて書き下ろされたものです『売れなくてもいいから出す』という矜持に乾杯!

    いわゆる『村木事件』とはいったいなんだったのか?その疑問について丹念な取材をかさね。売れないことを承知で出版した版元の覚悟に敬意を表したいと思います。

    事件が発生してから周辺の人間が逮捕され、村木厚子氏のところにまで検察の捜査が及び、取調室や裁判の様子がここには克明に描かれておりますが、『ストーリー』に何が何でも容疑者の『証言』を当てはめていこうとする彼らと『自分は断じてやっていない』と主張

    0
    2012年06月23日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    検察の不祥事が続いているがその象徴ともいえる事件の内幕を描く。
    独善、思いこみ、メンツ、そういったものがエリートである検察官僚を支配している。
    私たち普通の市民にとってもこのことは他人事ではない。

    0
    2011年11月29日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

    この事件について書かれているのですが、村木さんを逮捕し、5ヶ月も拘置所に入れて犯罪者にでっち上げようとする過程が詳しく書かれています。
    村木さんは取り乱したり気落ちせず、強い信念と精神力で最後まで闘って、無罪となります。

    こんな酷い話はないと思いますが、村木さんは「この事件をどのように自分に取り込むかは自分次第」と話されていて、どんな時でも学びにしてしまうのが印象に残りました。

    0
    2014年04月10日
  • 私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日

    Posted by ブクログ

     こう書けばこうなるよね,という話かなぁ。公判の様子は伝わってきたけど,週刊誌臭さが拭えないと思うのは偏見ですかね。。。なんというか,すぐに検察万歳も書けそうな気がしてしまう。

    0
    2012年04月15日