内閣府企画官である著者が、知的生産を行うための自身の日記術を紹介した一冊。
著者が実践しているのは、Excelを使った連用日記。連用日記とは、数年分の同じ日の記録を同じページに残すようにしたもの。3年日記や10年日記等が市販されている。
去年の同じ時期は何をしていたか、体調はどうだっかた等が一目
...続きを読むで判断できるのが利点。
著者はそれをExcelで実践している。Excelであれば、一生分の日記をひとつのシートに残ることができる。
確かに日記はつけるものの、それを見返す機会は案外少ない。通常の日記だと1年で一冊のため、以前の年の日記はしまいこんでしまうことが一因としてあるように思われる。
しかし、Excelで整理されていれば、何年も遡って見返すことが大変容易。
自身の知的生産力を磨くためには、PDCAを回していくことがとても重要だが、中々うまいかない。
本書で紹介されている手法は、それを解決する一助となるかもしれない。まずは、実践してみたい。
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・ものごとを広く知り、その本質を鋭く見抜き、わかりやすく人に伝え、多様な人々とつながりながら、ものごとを円滑にマネジメントしていく。このように「知」を鋭く磨くための道具が、「知のシャープナー」なのです。
・表計算ソフトを使えば、年(列)は、命ある限り100でも200でも自由じ増やせます。
・「知をフル回転させる」ということは、準備→収蔵→創造→活用→自省のサイクルを繰り返す、ということです。
・日記を書くに至った動機は感情(主観)ですが、書き残すのは事実(客観)です。感情が動く原因となった事実を書き残しておくことで、感情をプラスに動かしたことは「再現」できますし、逆に−に動かしたことは「再発防止」できます。
・まず自分の頭で熟孝(reflection)し、推論する。この推論(reasoning)を検証すべく、人や文献に当たり(reference)、現場や現物を確認(real)。これらにより得られた情報をもとに再検討(review)し、結論を出して報告する(report)。このように「re」を粘り強く繰り返して、企画を磨き上げていくのです。