許俐葳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「ちょっと」どころか、大いなる疑問でした。一人で生きていく筈だった女性がひょんな事から不倫関係に陥る話。
相手との関係は、不倫関係にありがちな経緯を辿るのですが、その間の自問自答が大変興味深かかったです。
結婚という制度の社会的な本質を問うてみたり、不倫関係の多くが社会の権力構造と切っても切れない関係にあったり。女性の立場から切り込むことで、現代社会の矛盾を突いている社会派小説なのでは?という気もしました。
他に出てくる不倫カップルが当たり前のように同性愛カップルだったり。まさに今生きている人への小説ですね。
何かの文で読んだのですが、社会問題を小説で描くとき、女性を主人公にした方が、俄然面白くなるそうなんですが、それは、それだけ社会の矛盾を押し付けられている立場だからとか。女性を描くだけで、今の社会の歪な構造が浮き彫りになるんでしょうね。その言葉の意味を深く感じた小説でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ社会のことも、家族のことも、自分のことも、何も知らないまま誰かを好きになって、自分が子どもだったのだと気づく女の人の話だった。
人生で出会う人は、甘い記憶も苦い思いも、全て無いよりはいいよね。
心の通わない家族も、名前もなければ将来もない関係も、無いよりはいいよね。
無いよりはいい、と心から思えるのは、誰にも寄りかからずにいられる大人になったからだよ。
チャーリーは「君は僕を憎んでる」と言ったけど、主人公の世界に本当の意味でチャーリーが現れたのは最後のシーンだけなんだよね。
主人公は自分のことをうまく愛せずに、自分への苦しみをチャーリーに向けてただけ。
今度はもしかしたら、「対等に」「向き合える」んじゃないか、と希望を持たせるような最後だったけど、
現実には別の相手とそうすることが多いよね。
面白かった。 -
Posted by ブクログ
はー。うまくいかなかった自分の恋愛に見切りをつけるきっかけになればいいなと思って読んだのに、自分は「チャーリー側」だなと気づいてしまった。
自分の好きな人がどれだけ自分を想っていたとしても、他に想っている相手がいるのはつらいこと。なんでそんな当たり前のこともわからなかったのか。それをベースにいっしょにいると、いろんなことが余計に心に引っかかってむかついてくるものなのだ。「ある種の記憶は昇華され、痛みとなり、一向に下がらない高熱のように燃え続ける」。
自分といる時に相手がどれだけつらく思っているか、少しでも思いを馳せられたらよかったのに。
どういう終わり方をするのだろう、と思っていたけど、なかなか予想外の終わり方だったのは、小説として面白かった。
-
Posted by ブクログ
うお〜〜なんか、すごかった。
小説とは思えない、わからないけど登場人物それぞれにリアリティがとてもあったような気がする。
不倫する人の気持ちなんて全くわからないし分かりたくもないけど、こんな感じなんだろうな。読んでてうんざりするし、だる〜〜って感じ。
でもそうさせてくれる、リアリティのある作品という点は凄かった!!!
あと友達に性的マイノリティとされる人たちが当たり前に出てくるのもよかったかもしれない。
なんていうか、私は不倫している人を見下しているんだよね。人間として汚いと思う、存在が。だからそういう人(主人公)がさわぎたてて、法律がどうだの、人に力関係がどうだの言っているのは非常にこいつ何言ってんだ??とはなった。
ちょうど知人からまた別の知人の不倫の話を聞いて、話をしてくれた知人と頭お花畑だよねーって話した後だったので笑いました。もはやお花畑に失礼だよね、不倫する人たちの頭の中なんて美しくないだろうに。