著者の清水覚氏は、広告代理店やコンサルティングフォームを経て、2019年から個人事業「オクノテ」を立ち上げて、2026年からは法人化。
感想。
とても良い。超良い。こういうことだと思って夢中で読み進めた。ページ数は380くらいあるけど。文字数は少なめだから、実際は読みやすい。
備忘録。
・なんらかのアイデアを100個出すことは生成AIを使えば数秒でできる。しかし、そこから選び、そのアイデアにかける価値があるのかを判断するのは人間。仮に判断すらAIに任せる場合、その人の役割がなくなる。
・「ゼロから企画」という言葉は実態を正しく表していない。何もないのではなく「未整理」の方が正しい。この未整理の状態を、まずは生成物を使って構造分解するのが良い。いきなり生成AIに答えを要求しない方が良い。
・良い問いには構造がある。①焦点が定まっている、②制約がある(制約は縛りではなく、方向性だ)、③視点のズレがある(普通はこうだけど、、●●だったらどうなるのかな)
・AIを使った企画の基本。①目的を先に決める、②生成AIに役割を与える、③生成AIに条件を明示する、④自分で粒度をコントロールする、⑤必ず問い直す。
・生成物に、敢えて自分に厳しく意見を出させる。例「この企画案の弱点や甘い前提を厳しく指摘してください」。
・擬似ユーザーを演じてもらう。
・コンペの審査役を演じてもらう。
・合意形成の話。企画書が理論の提示であるならば、合意形成は不安の調整である。なるほど。企画書は関係者の理解促進のためであり、合意形成は心理の調整だ。例えば、負担増への不安、既存業務との衝突、責任の所在の曖昧さ、などから摩擦は生じる。
・合意形成のためには、相手の言語に合わせた翻訳が必要。KPIを気にする人にはそこを、投資回収を気にする人にはそこを、などなど。
・WBSなどのタスク表の作成ポイント。①動詞で書ききる、②完了条件を明確にする(どこまでやったら完了なのか。これが曖昧だと仕事が高速回転しない)、③担当者を紐つける。
・人に残された最後の聖域。①優先順位の決断、②結果の責任を引き受けること、③複雑な文脈を読み取ること(沈黙の意味、張り詰めた空気、表情、データの違和感など)、④企画に意味と物語を与えること、⑤曖昧さを扱うこと(予感、雑な仮説、勇気や賭け)