ナオミクリッツァーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ普段あまり触れないSFを読んでみようと手に取ったけれど、予想外に読みやすくすごく面白かった!
星新一さんみたいだな…と思ったけれど、そういえば星新一さんもSF作家に分類されていたなと後から気づいた。
後書きで、SFといっても現代に即している〜といったことが書かれていて、なるほどだからこんなにスッと心に馴染むのかと納得した。
SFというと、もっとハラハラスリル満点!みたいなのを想像していたのだけれど、人と人との繋がりを感じられる心温まる作品が多く良い意味で予想が裏切られた。タイトルにもなっている作品は特に、限界状態のコミュニティで支え合う姿が素晴らしく、他の街から移住を望む青年の言葉が全てを語っていると思った。とても泣けました。 -
Posted by ブクログ
遠い未来や宇宙の話ではなく、一年後くらいにありそうな少しだけ未来で、人々の希望や繋がりの物語。
池澤春菜さんがこの本を「ホープパンク」と表現していて、確かにどの短編も希望を持って戦っている人たちばかりだった。
一番好きだったのは表題作の「陽の光が消えた町で」。
物資もインフラも不安定な中、地区の人々が自分の時間や特技も含めて物々交換をして助け合って暮らしている姿は、「コミュニティ」のつながりの強さと、「コミュニティ」の持つ希望が感じられた。
AIの話2本が入っていて、「デジタル社会の歩き方」で感じた今の時代の問題点が、別角度の解決策を提示されているように感じられた。
読む順番とタイミングが絶妙だったみたい。
「人は意思決定を少なくし、屋外で過ごして、車をなるべく使わず、従来のソーシャルメディアに費やす時間を減らすほど幸せになる。」
この一文に、SNSと距離を置き、スマホから手を離し、アナログな日々の大切さを改めて感じられた。 -
Posted by ブクログ
「世界が壊れたら、人間は奪い合う」。SFや映画を見ていると、いつの間にかそんな未来を当たり前だと思っていませんか?
『陽の光が消えた町で』は、その思い込みを気持ちよくひっくり返してくれる短篇集です。
表題作では、陽の光や電力が失われた町で、住民たちが自転車発電や物々交換をしながら生活を立て直していきます。最初は「こんなに善意だけで回るの?」と思いました。しかし読み進めるうちに、危機に直面したとき、人は争うだけでなく助け合うこともできるという未来の方が、むしろ新鮮に感じられてきます。
そして、本書は単純な楽観論でもありません。
印象に残ったのが、AIを描いた短篇です。中でも「報酬は猫の写真で」というタイトルから想像する可愛らしさとは裏腹に、
さらに、AIを描いた2つの短篇(「報酬は猫の写真で」「アルゴリズムでよりよい生活を」)も痺れる面白さです。一見すると人間に害のない親切なAIなのに、いつの間にか人間が巧みに操られているような、ぞっとするホラー的な味わいもあり、「人間らしさとは何か」「自主的な幸福とは何か」を深々と考えさせられます。
絶望する未来だけでなく、協力する未来も想像できる。ディストピアSFに少し疲れた人にこそ手渡したい、人間への見方を更新してくれる一冊です。 -
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災害により食糧や電気が供給不安定になった社会、生命維持装置のため、近隣住人たちで自転車発電チームを結成することになる表題作・ほか6篇。
2026年海外文学ベスト本になるかもしれない…本当に読んでよかった!
未来への夢と希望、失った友情と過去、未知のものとの温かいやりとりなどなど、日常に少し不思議な要素が溶け込んだ読みやすく読後感のよい短編集。
SFがサイエンスフィクションではなく、藤子・F・不二雄的に「すこしふしぎ」に機能する笑
“終末モノ”すらほの明るく、主人公たちがタイプは違えど理知的な人物ばかりなのも良かった。
みんなが助け合ってる場所で暮らしたいよね。
「怪物」に登場する文学をすべて読みたくなっちゃうね。
猫の写真をアップし続けると、いいことがあるかもしれないね。 -
Posted by ブクログ
心があたたかくなったり、ちょっと怖かったり
SFの分野にはいるそうですが
ほんの少し未来の想像できるストーリー。
6篇どれも面白かった。
コミュニティーがキーワードかな。
特に「陽の光が消えた町で」は
災害国の日本でも持ってる人が持っている能力や物資をを提供して
共に生き抜けたらどんなに良いかと思いました。
結局、人は昔からコミュニティーのなかで生きていて
自分のコミュニティーをみつけられれば
その中で自分の出来る役割をみつけ
積極的に行動して
そうすることで自分の居場所となって
心穏やかに生きていけるのかもかもしれないと考えさせられました。
どんな時代になっても人との繋がりは大切ですね。
他の5篇も面白かったのでおすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ受賞作を集めた短編集ということで、それなりに面白かった。エンタメ・ライト寄りではあるけど。
「陽の光が消えた町で」表題作。何かの理由で日照量が下がった近未来で、人のつながり・優しさというものがある話。正直都合のよいハートウォーミングストーリー感が拭えなかったw、面白かったけど。
「怪物」好きな作品そのいち。無二の"親友"(と関係性を括りたくないが、1:1の深い関係)が、疎遠になり、最後は相手を殺す/解放するという、愛の形の一作。SFというよりかはバイオホラー?仲良くなる過程で、SFの本を貸し合うのが可愛かった
「海を見渡す四姉妹」いちばん好きだった作品笑。こちらもSFというよりかは、ファンタジー/ホラーという感じ。ここまで読んで、男性への嫌悪感というものより強く感じることになり、そしてそれが一定共感できるものであった。アザラシに飲み込まれてしまえばよいこと、あるよな、、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集でサクサクと読みやすかったです。
人と人との関わりやその繋がりの温かさを感じた。「怪物」は少し切なかった。親友のアンドルーが殺人をおこしてしまって主人公が制裁を加えなくてはいけない。だけどアンドルーが最期にパスワードを教えて、そのパスワードが主人公の名前だったのは、なんか哀しいけど感慨深かった。AIから見た人間を描く独特な世界観を持つ話「報酬は猫の写真で」も面白かった。AIが意思を持って人間に関与することって実際にあるのかなあって考えながら読んだ。
最後の「アルゴリズムでよりよい生活を」も
AIが管理?したプログラムされたアプリの話で、人間の生活を管理していくんだけど、人間は人間らしさを取り戻すために一度管理されないとできないのかなと思った。でも最後はアプリに頼らずに自分の感覚を取り戻せて良かったと思った。うまくまとまらないけど、面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ヒューゴー賞、ネビュラ賞ほか英米SF賞8冠・いまアメリカで一番人気のSF作家という宣伝文句に惹かれ一応最後まで読んだ。 人との繋がりの心温まる話やファンタジー寄りの作品が読みたい人には良いと思う。でもそれなら日本人作家の方が読みやすいしな、、とも思うので誰におすすめかと言われると難しい。 「報酬は猫の写真で」は割と好きだったので長編版が翻訳されたら読んでみたい。
◯よかった
・世界の流行が知れた
・陽の光が消えた街で(2024年度ヒューゴー賞・ネビュラ賞中編小説部門W受賞)
・海を見渡す四姉妹(2025年度ヒューゴー賞中編小説部門受賞)
・報酬は猫の写真で(2016年度ヒューゴー賞・ローカス賞短編小説部門受賞)
△微妙
・SF要素、驚き、感動は少ない(個人的感想)
・物語の本筋とは別の部分で読みにくかった(精神疾患の薬の種類や登場人物名の多さとか)
・値段が高いので人に薦めづらい(¥2970)