荻世いをらのレビュー一覧

  • 彼女のカロート

    Posted by ブクログ

    あの人もこの人も読んでいたので。荻世いをらさんの作品を読むのははじめて。

    ものすごく卑近だけど、W村上を両立する人という印象を持った。「彼女のカロート」は春樹。不協和音がどんどん世界を侵食し、自分の足元が崩れていくような、また現実世界の薄皮一枚がめくれて、別の世界が顔を出すような、不気味な違和感(あるいは不吉な暴力性)。

    「宦官への授業」は龍。身体性を帯びたドライヴ感。舞城王太郎/古川日出男/町田康あたりが思い浮かんだりも。とくに前半の不穏さやきもちわるさは黒沢清に撮ってほしいなー!とぞくぞくしながら読みました。

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    2026年07月31日
  • 彼女のカロート

    Posted by ブクログ

    読み味が全く異なる2つの小説。でもそのどちらも、文章そのものが持っている力がとてつもない。

    存じ上げない作家さんだった。書店で、この本と出会わせてくれたことに感謝したい。

    「彼女のカロート」は、物語として先が気になる展開でもあり、設定の妙もありその独特の空気感に酔っているうちにパタンと幕が下ろされていた。
    耳が聞こえなくなったどこか不安定な女性、姿が見えないが存在は度々示唆される旦那、植物の多すぎる部屋と奇妙なBGM。その密室の中での会話のシーンの描写が、うすもやがかかった地に足のつかない不気味さでたまらない。
    最後のセリフも、驚くべきことが起きているはずなのに呆気ない。ずっと奇妙。でも面

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    2026年06月06日
  • 彼女のカロート

    Posted by ブクログ

    押し寄せる文字の情報量に整理が追いつかない謎の読み心地。読めば理解できると思うのは読者の傲慢なのかもしれない。それでも逸るように読み進めてしまう中毒性のある文章。理解できない清廉さがもはや清々しかった。

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    2026年06月06日