荻世いをらのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み味が全く異なる2つの小説。でもそのどちらも、文章そのものが持っている力がとてつもない。
存じ上げない作家さんだった。書店で、この本と出会わせてくれたことに感謝したい。
「彼女のカロート」は、物語として先が気になる展開でもあり、設定の妙もありその独特の空気感に酔っているうちにパタンと幕が下ろされていた。
耳が聞こえなくなったどこか不安定な女性、姿が見えないが存在は度々示唆される旦那、植物の多すぎる部屋と奇妙なBGM。その密室の中での会話のシーンの描写が、うすもやがかかった地に足のつかない不気味さでたまらない。
最後のセリフも、驚くべきことが起きているはずなのに呆気ない。ずっと奇妙。でも面