自らも娘と息子を持つ母親である人気漫画家、西原理恵子女史と彼女の漫画の読者で男の子を持つ母親から寄せられた息子達の「何でこんなことするの?」という悲鳴に似た叫びを笑いにしてしまおうという趣旨の物です。
単行本化された「ああ息子」のほうは読んでいたのですが、ここでなかなか紹介できずぐずぐずしたいると
...続きを読む、文庫のほうが発売されてしまったので、こちらを書くことにいたします。
ここに描かれているのは母親の立場から見た「息子たち」の奇行の数々、自分もやったことがかなりあるので人のことは言えませんが、こういったことにふけるのは理屈ではないので、なんとも言いようがないのです。ランドセルを背負わずに学校に行く。毎日泥まみれになって家に帰ってくる。奇妙なことは詳細まで覚えている。みんなそうやって「男」になっていくものです。女の子はこういうものが一切なく、改めてこれを読んで「男と女は別な生き物だんだなぁ」とつくづく思ってしまいました。
文庫版の特典としてそんな彼らの7年後を追った「7年後のああ息子」も収録されており、まったく変わらない息子から就職先をいくつも内定した息子まで、さまざまな「7年」を送ってきたんだなぁと、そんな感慨じみたものを僕に与えてくれた1冊でございました。