著者はフリーアナウンサーの中澤由美子さん。彼女の生い立ちとアナウンサーとしての経歴、そして現在アシスタントをつとめられてるラジオ番組『安住紳一郎の日曜天国』(略してにち10)のことが書かれています。それから、肉乃小路ニクヨさんとの対談、娘さんから見たお母さんである中澤さんについて語ってもらっています。最後は聞き役としての心構え、考え方、実践について。
タイトルの口下手の意味は、にち10を聞いているとよくわかります。彼女は、ご自身が話す側になると、当惑を伴って、若干たどたどしくなるという、昨今よく見られる自己顕示欲の強い女子アナとは違うタイプですね。口下手でもいいじゃないか、いい聞き手になりましょうということかと思いますが、『安住紳一郎の日曜天国』では、安住氏が毎回構成をきちんと考えた上で番組に臨んでいるのに対し、中澤さんは30分前にスタジオ入りとのこと。いきなり本番に近い状況で、控えめにほわほわと相槌を打っているようでいて、適切に相槌を返し、時にスタッフも驚くガハハ笑いがあります。安住氏やスタッフ以上の言語化が発現することもある。ユミタソはただの聞き手ではないです。あの安住アナと長くやっていける理由もわかります。
女装家の肉乃小路ニクヨさんは高校の同級生なのだそう。高校生の当時は認識していなかったとのことでキムタクとマツコみたいな感じか。私はニクヨさんも好きなので、この対談が読めたのはうれしいです。対談のページの一番最初に窓から2人で顔を出している写真がありますが、この写真がすごくいいです。
私の『安住紳一郎の日曜天国』聴取歴は10年以上。最初は安住氏のトークが面白くて聞いていたのですが、途中から、中澤さんが「安住氏のしゃべりにどう相槌を返すか」にも集中して聴くようになりました。私は安住さんのファンというより、中澤さんのファンかもしれません。