カルド・パグラヤン他のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
すでに刊行されていた『ワールド・ウォー・ハルク』の前日譚として、解説だけが載っていたこの『プラネット・ハルク』がついに邦訳された。この経緯から見るに、元々は邦訳の予定なんかなかったはずだ。『マイティ・ソー バトルロイヤル』の映画におけるハルクの元ネタである、という宣伝がなされている以上、おそらく邦訳の決めてもそこだろう。とてもありがたい話である。長文の解説書を読んでも、アート面で見る面白さは伝わってこない、ということが改めてわかった。それほど絵の力の強い一冊に仕上がっている。
ストーリーとしては、地球を追放されたハルクがたどり着いた異星で圧政を敷く皇帝に、数人の仲間とともに立ち向かうという展 -
Posted by ブクログ
ハルク誌におけるストーリー展開「プラネット・ハルク」の後編を掲載した一冊。解説書にもある通り、異星での出来事であるが故、展開から結末までしっかりと収束している。
わかりやすい悪の皇帝の圧政に対して、暴力的なハルクが仲間とともに反逆していく姿勢にカタルシスを感じないわけがないのだ。そういう単純な図式だけにとどまらず、叙事詩的に語られる「救世主」と「世界の破壊者」のどちらになるのか…という構図が組み込まれた結果、一層味わい深い雰囲気を作りだしてくれているのだ。
このクライマックスが『ワールド・ウォー・ハルク』につながる。そちらを読んだことのある人も、これから読もうとしている人も絶対にこれは読ん -
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