木月陽のレビュー一覧

  • レディ・バレットは恋の設計図を知らない 白皙の機械人形とはじまりの心音

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最初はルビだらけの用語に戸惑ったが、一旦慣れるとぐいぐい読めた。
    機械が心を持ったらどうなるのか。
    見かけるテーマながら、この世界における機械の設定、心を持つまでに至る過程、心を持った際の行動原理、暴走のトリガーなどなど、とても細やかに練り込まれていて、その世界観に一気に引き込まれた。
    主人公の惚れ惚れする特技、今回の件の前から機械と「そう」接していたところ、無自覚の洞察力も素晴らしかった。

    前半、割と「彼」を受け入れる人が多くて簡単な世界と思わせておいてからの後半の怒涛の展開。
    つくづく作者様の手のひらで踊らせれている感じがあった。
    それだけ精巧に作られた作品だと感じた。

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    2025年12月15日