組織が倫理的に振る舞うにはどうすれば良いのか、誠実性というキーワードを基に豊富な具体例を踏まえながらその方法論が語られている。
冷めた見方をすれば理想論であり、今すぐ自分の組織がそのように振る舞うのは難しいのかもしれない。しかしながら、いざ問題が起こった際に、自分の対応を客観視し、本書のような姿勢に立ち返るのが重要なのだろう。
倫理問題は、対象人の背景や組織内の力学に左右されず対象の事実のみを正しく切り出して対応する、という事が繰り返し語られているように感じる。組織人としてそこが難しいと思うし、それができる実務者でありたいと思う。