学びの引き出し術のはるさんがおすすめしていて読んだ1冊。
今の業務に関わる内容でもあり、興味深く読んだ1冊。
当たり前だけど社会学は断言できるものではなく
見る角度や切り口から、さまざまな分析ができるものだということ。
そのなかでも印象に残った内容を抜粋で。
・日本人は知り合い同士の助け合いのボランティアが多い
→団体(自治会やNPO法人など)に加入しての活動がメイン
・ウチ・ソトの意識が極端に強く、見知らぬ他人に助けられることに抵抗がある
→借りを作ったという心理的負債。コミュニティのなかでは贈与はまわり、互酬性は循環しているため、助けるネットワークが生まれやすい。
・地域コミュニティは依存でも喪失でもなく解放されている論
→公的な部分では無関心でも、下位文化(サブカル)で興味のある部分で点でつながっている
・負のソーシャル・キャピタル(閉鎖的なコミュニティ=地元の息苦しさ)
→外部者の排除、個人の自由の制限、集団のメンバーからの過度な要求、規範の水準の押し上げ
・日本では地域コミュニティは「与えられるもの」でどう参加するかが議論になるが、社会が個人化していたり、災害が多い中で、どう構築していくかを考えていく盤面が出てくる
・多様性はいいことのように受け止められるが、実際は理解しあうには問題が山積み。それでもいいことなのは、無知にならないため。
・コミュニティの人たちだけでは解決できないときに、介入してくれる専門家や、「おせっかい」をやいてくれる人や、連結ピンとなれるような人がいることが大切。緩衝材のような第三者。
・個人化した社会では、誰にでもあてはまる明確な方策はないかも。
【助け合える幸せなコミュニティをつくるには】
ソトからの一方的な支援が受けづらいのであれば…
コミュニティでの関係性を変える仕組みづくり
①助けられる人が助ける
→コミュニティガーデンの例。ケアされる側の人も助ける側にまわってみる。
②贈与を交換にする
→地域通貨、有償ボランティア、献血会場でのフリードリンクなど
③ソトをウチにする
→シェアハウス、シングルマザーハウスなど
【みんなが幸せになるコミュニティ】
★ABCD(アセットベースドコミュニティディベロップメント)
=地域資源に着目し、地域住民主導の参加型プロセスで、人と人のつながり(ソーシャルキャピタル)を醸成し、内発的な発展を志向するもの
※住民の自己責任化が強くなりすぎないように注意
★「幸せのシェア」と「パッチワーク型のコミュニティ」