新妻昭夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「種の起源」「進化論」で有名なダーウィン。晩年、彼が最後に書いた本はなんと「ミミズ」というちっぽけな生き物についての本だった。ミミズは土を食べ、土のフンをする。ダーウィンはその行動が柔らかい地面を、牧草地を作っていくのではないかと考えた。様々な仮説を立て、様々な手法で、28歳から40年以上かけてミミズを観察し続け、仮説証明のため生涯をささげたダーウィン。その熱意に感動した著者がその研究について興味深く教えてくれます。そして著者はついにダーウィンの故郷・ロンドンを訪れ、ダーウィンのミミズとその地層を調べることに!…身近なテーマと親しみやすいイラスト。ダーウィンという偉人を扱いながらも、とてもわか
-
Posted by ブクログ
「進化論」「ビークル号航海記」で有名なダーウィン。ダーウィンの世界一周を後押ししてくれたウェジウッドおじさんにドーバー海峡の白亜の崖は、サンゴを食べたブダイの石灰のふんが海底に溜まってできたものだという説を披露したところ、おじさんが牧草地はミミズのふんでできたんじゃないかと言い出した。それをきっかけにダーウィンは40年にも渡るミミズの研究を始めたのだ。牧草地に石灰を蒔いて、その上にミミズのふんが積み重なっていくのを観察した。ミミズのふんの1年分を集めましょうなんていう御婦人の協力者も登場。その結果、1年間に6mm前後の土が積み重なっていくことが分かった。他にも、ミミズには砂嚢というのがあって、
-
Posted by ブクログ
ダーウィンといえば進化論だけど、人生の40年は地質学に捧げたらしい。
今では誰もがミミズが豊かな土壌をつくると知っているけれど、それを科学として証明したのはダーウィンなのだと。
ダーウィンのミミズの研究を、子ども向けに平易に解説したことも素晴らしいが、著者がイギリスまで飛んで、かつての実験地が今どうなっているかまで調べて書いたのがとてもよい。
結果は芳しいものではなかったので、あえて本に書かないという選択肢もあったと思うが、ここまで書いたからこそ、現代に生きる研究者である著者の熱い思いが伝わってきて、通り一遍の科学絵本とは一線を画した仕上がりになっている。