小西甚一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
これは名著。
ドナルド・キーンの本著との出会いを喜ぶ解説の気持ちがよくわかる。今の日本人に日本文化をここまでドライに突き放せるだろうか。日本大好き、日本ってほんとに凄い、ってばっかり根拠もなく言ってるバカテレビが作った自覚のないレイシストから百億光年くらい遠いところにある。
日本の雅は、本居宣長風に言えば、漢意によって形成されてる。国風文化すら、ものすごく中国的だ、ということ。
つまり、「中国を真似てる時代」と、日本風に戻るのではなく、「自分たちなりの中国発想で自分たちなりに発想する時代」が続いていく。
OSはあくまで中国で、日本はソフトウェアだけ変えてきたのだろう。
そのOSは本居宣長にもや -
Posted by ブクログ
ドナルド・キーン氏が絶賛していたので手に取りました。60年以上前の著作とは思えないみずみずしさを保っていることに驚きました。柿本人麻呂の歌が天武天皇の壬申の乱での英雄的行動を目の当たりにしたことから生まれたとか、源氏物語の登場人物は「行為」としての罪よりキリスト教の原罪めいた意識の中にいるとか、西行の歌は白楽天を思わせる、などなど、刺激的な目を見開かされるような私見が盛りだくさん。推理小説もしくは現代社会論を読んでいるような文学史でした。
そうそう、先日読んだ西山厚先生の「仏教発見!」でも印象に残った道元の「正法眼蔵」が空前絶後の表現力と称賛されていました。これはいつか読まなくちゃ。 -
Posted by ブクログ
タイトル:学校では教えてくれない日本文学史
作者:清水義範
※検索しても見つけきれなかったので本作に仮で記載
日本文学の歴史をざっくりと知りたいなー…と思い見つけた本作。
いやー、めちゃくちゃ分かりやすくて良い本だったな(笑)
大枠で流れを掴みたいって目的にビタっとハマってる感じ。
YouTubeとかで調べてみたりもしたけど、本業で文学に携わられている方の本の方が情報量があるし、分かりやすくて理解が早かったように思う。
以下、本作の内容+自分の解釈&補足も入れて分かりやすいようにまとめる。
あとは、コレを軸にして各作品を実際に読みながら理解を深めて行こうかね…(´∀`)
<まとめ -
Posted by ブクログ
『古文の読解』の(というと、研究者っぽくないのだけど)小西甚一の文学史。
日本文学史なら、いわゆる参考書から何からたくさん出てはいると思う。
けれど、ある意図を持って編まれる文学史には、ただ時代と作品が並べられるだけの単語帳的文学史より、ずっと貴重なように思う。
「七世紀の中ごろよりあと、和歌的世界に「個人の抒情」が成長してきたことは、見逃せない意味をもつ。額田女王において、個人の抒情は、すでに高度の表現となっている。集團の共同感情を代表してうたいあげることが公的といえるならば、個人が自分の心情をのべることは、私的といってもよいだろう。」
「仮名文による文藝は、まず下流貴族の男性たちによ