あきよしあやひろのレビュー一覧
-
ネタバレ 購入済み
読みやすかったです
戦時中の女学生のノートが、当時の等身大の気持ちや生活を書き、それを読む現代の女子高生が戦争の進展を説明していく形で物語が進んで行くので、恋愛小説として読むこともできるし、歴史ものとして読むこともできる小説で、そのどちらも満足できる内容でした。
説明にあったように、その時代を生きた人たちの葛藤がリアルに書かれていると思います。
戦争が日常だった時代と、現代の当たり前との対比も良かったです。
神風が吹くことを心待ちに工場で働く女学生と、戦地に行った恋人(?)が、お互いに梅をつけて呼び合うぬくもりと切なさを感じました。
時を超えて、梅の香りの風の中で、長い間離れていて、歴史に埋もれてしまうような小さ