度会好一のレビュー一覧
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難しい論理展開も単語もなく、するすると読めるが、
実は魔女裁判だけでなく、その周辺、悪魔、魔術師、キリスト教の教義の広範囲にわたって情報量が非常に多い。例えば、
魔術師はもともと、神の名と権威とラテン語等の学識をもって悪魔を支配し使役してしたのであり、
呪術や薬草を使ったり、いけにえを捧げるような...続きを読むPosted by ブクログ -
魔女裁判は近代の夜明けである16〜17世紀、ヨーロッパ各地を吹き荒れ、多数の人々を無実の罪で処刑した。その背後にはヨーロッパに根強い魔女信仰があった。愛する子供の死、インポテンツや作物の不作といった身の回りの不幸や不安を魔女のせいにするという、呪術的思考の存在は、科学的知識がいきわたった現代社会とも...続きを読むPosted by ブクログ
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新書のためか、ヴィクトリア朝にしぼってあるためか、
同じ著者の「ラヴ・レター」よりも、
さらに読み易い。
「ラヴ・レター」は広範囲に渡っているが、
ヴィクトリア朝の社会通念についてだけでも把握するために、
この著書を先に読んだ方が良いかもしれない。
ヴィクトリア女王を愚鈍と断じたところが気になる...続きを読むPosted by ブクログ -
「幻想とあるがままの現実をつきあわせる精神。幻想であると承知しながら、それを生真面目に信じる精神。そしてまた、信じながらも、それが幻想であるという覚めた精神をもつこと。そのような複眼が、狂気と精気とを秘めた文化という幻想の海のなかで、溺れることなく生きていく道なのではないだろうか」 ー 287ペ...続きを読むPosted by ブクログ
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魔女裁判の様子から、その人がどのような事情で魔女と訴えられるようになったかをわかりやすく説明してくれた本。訴えた人の性格、地域の事情、歴史などの理由がきちんとあって、物語を読むような感じで読めました。Posted by ブクログ
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[ 内容 ]
ヴィクトリア文化は性を抑圧する文化であり、性に対するとりすました淑女ぶり、お上品主義である―このような考え方は、今世紀のみならず、当時からすでにあった。
「中流階級の女たちは不感症に育てられる」「娼婦に落ちたら死ぬまで娼婦」「避妊を知らない」「未婚の母は召使に多い」など、本書は現在まで...続きを読むPosted by ブクログ -
魔女狩りについて詳しく解説。
ジャンヌ・ダルクの異端審問と比較していたり、地域によっては男の「魔女」も多く処刑されているとか、とてもわかりやすいです。Posted by ブクログ -
ロマンスの王道パターンの一つに「身分違いの恋」ってのがありますが、現代日本に生きていると、「身分違い」というのがどれくらいのハードルなのかいまいち実感できない。
なので、その辺のことが知りたいなーと思って読んだ本、第一弾。
性と結婚についての当時の人たちの感覚がどんなものであったのかを、色々...続きを読むPosted by ブクログ