金原信彦のレビュー一覧

  • 沈下橋

    Posted by ブクログ

    製薬会社の研究員を主人公に、タイムリープを絡めながら、新薬開発に絡む製薬会社と病院の癒着、データ捏造、そして恐るべき凶行を描く医療系ミステリ。

    高知、仁淀川と沈下橋の美しい光景が目に浮かぶような描写が心地よい。そこからの突然のタイムリープには面食らったが、主人公の祖父や父の医師としての姿に心打たれ、家族の愛情に心和む。

    家族や友人たちがあまりにもあっさり主人公のタイムリープを信じるところとか、タイムリープものにありがちな世界線の解釈など、複雑なところもあったものの、後半でミステリに転じてからは、スピード感が増して目が離せなくなった。

    驚いたのはこれがフィクションでありながら、実際に起きた

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    2025年06月08日