粕谷知世のレビュー一覧

  • 終わり続ける世界のなかで
    なんだかとてもよく分かる気がする。
    真剣に生きるということ。
    真剣に生きるというのは実は辛いことだ。
    人は、常に真剣でいることは難しい。
    真面目でいようとすると、真剣になれない時の自分を責めてしまうこともある。
    主人公と私は同じ年。
    なんとなく主人公と自分が似ているとさえ思った。
  • 終わり続ける世界のなかで
    それでも人生は続く。

    濃い。300ページ以降は一言一言が深い。
    特にP.340は必読。

    終わり続ける、というタイトルは秀逸。
  • アマゾニア
    粕谷さんは南米をモチーフにした作品を書かせるとすごいですね。クロニカでも圧倒されたけど、アマゾニアでまた絶句。こんな設定はなかなかないよね。神話のように神々しく瑞々しいストーリーに惚れました。大好きな本の一冊。
  • 終わり続ける世界のなかで
    読み終わって、タイトルの秀逸さに唸った。
    ほぼラストまで読んでるのが苦痛で、主人公伊吹の周りからの影響のされやすさと、視野の狭さというか、固執した思想とか…伊吹にモヤモヤしっぱなしだった。
    でも彼女は彼女なりに考えていて、影響を受けながら少しずつ前に向って歩いている、三歩進んで二歩下がるみたいな速度...続きを読む
  • 終わり続ける世界のなかで
    タイトルに惹かれて読んだ本。
    ノストラダムスの予言に怯えた少女がその後どう生きたかを描き、人生とは何かを作者なりに伝えた本。
    ノストラダムスの反論やいくつか出てくる宗教に対する反論など、作者の考えが如実に表れて、「なるほどね。」と思いながら読むことが出来ました。
    共感できる部分も出来ない部分もあると...続きを読む
  • 終わり続ける世界のなかで
    「ノストラダムスの大予言」は中学生の頃にやっぱり熟読したけれど、この作品の登場人物のように「世界が終わる」と思い詰めたりはしなかった。そこがピンとこないので、登場人物の言動にたびたび無理を感じてしまった。しかし、自分が周りとしっくりこない、そんな時期、特定の思いや感じ方にとらわれて苦しい思いをする、...続きを読む
  • 終わり続ける世界のなかで
    この小説は、久々に私に大きなインパクトを与えてくれました。
    ここで描かれているストーリーは決して読んでいて心地の良いものではないのに、
    ラストは実に感動的です。

    著者の書き下ろしだそうですが、東日本大震災を経て感じたことを
    一息に書いたのではないかと想像するくらい、
    文章に‘熱’を覚えました。

    ...続きを読む
  • ひなのころ
    主人公の少女、風美ちゃんの4歳、11歳、15歳、17歳の子供ながらの悩みと成長を描いた物語です。
    少女が年齢を重ねるとともに、同居する祖母をはじめ、家族も当然歳をとっていきます。そんな中でただひとり、歳をとらない登場人物(?)、それが稲子ちゃん。彼女は風美ちゃんの叔母にあたる、12歳でこの世を去った...続きを読む
  • ひなのころ
    4つの章からなり、ひとりの女の子の四歳の春、十一歳の夏、十五歳の秋、十七歳の冬が連作で描かれている。
    時の移ろいとともに少女が成長していき、取り巻く世界も変化していく。
    ノスタルジックな風景、三河弁で話される台詞、あのころ感じた気持ち、、読んでいたら懐かしさでいっぱいになった。
  • 終わり続ける世界のなかで
    前半、無理かもしれないなと読むのをやめようかと思いつつ、どう終わるのか知りたくて読み進め、結局最後まで興味深く読めたのはやっぱり作家さんが上手なのかな。
    それにしても、前半は特に、気持ちがザワザワしてなんとなく不安感を感じる本だった。
  • 終わり続ける世界のなかで
    人に影響されやすい主人公・伊吹。ノストラダムスの大予言を信じて、破滅を回避するためにたくさん勉強して何か世界を救う役に立つような人間にならなくちゃ、と真剣に言っていた親友は高校に入って間もなく死んでしまい、その喪失から立ち直れないまま大学生になる。なりゆきで入ったサークルで、大予言を信じる根拠をこと...続きを読む
  • 終わり続ける世界のなかで
    1999年、7月……あの予言どおりには、世界は終わらなかった。私はまだ生きている──。

    ノストラダムスの予言を知った私と瑞恵は、「世界を救うために全力を尽くす」と誓った。「今でも世界が滅びるって信じてるの?」――世界は今この瞬間も、終わり続けている。私の命はいつだって死へと向かっている。それでも、...続きを読む
  • 終わり続ける世界のなかで
    ノストラダムスの予言通り1999年に世界が終わると信じてしまった1969年生まれの少女が「その時」を超えるまでの物語。
    小学生時代は親友と共に世界を破滅から救おうと考え、高校時代は親友との距離に悩み、大学では「世界救済委員会」のサークル内で人間関係に悩み、社会に出てからも自分と世界との関係の狭間で揺...続きを読む
  • アマゾニア
    この著者の最新作「終わり続ける世界の中で」が個人的にヒットだったので、
    平成24年最初の小説としてこの作品を選びました。

    心に余韻をもたらしたのは、文章もこなれた最新作に軍配があがりますが、
    こちらはこちらで壮大なファンタジーで、長い作品ですが、一気に読みました。
    アニメ化されたら面白いかも…。
    ...続きを読む
  • ひなのころ
    序盤なんだか梨木さんっぽいなぁと思ってたら、中盤から後半でぎゃー!というか、身もだえしてごろごろしたくなるような展開に。
    そうだよね、女の子の反抗期ってみんなこうかもなー的な。
    それとなんとなくとなりのトトロも思い出してしまいました。
    こっちは口の悪い弟だけど。
    いろいろと揺さぶられる小説でした。
  • ひなのころ
    こどもってほんとーに、うまいこといかない!
    いってやりたいことの2割も言えない!

    でも、あのときの方が負けず嫌いにスジガネ入りで、
    知恵のない意地だけで切り抜けようとして、
    たくましい自分がいたような。

    ひなのころ、はやさしい小説やファンタジーや家族愛や懐かしい小説じゃなくて
    誰にでもあったこど...続きを読む