古川斉昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
法律は生きている。
無味乾燥なんかじゃない。
使うのは人、作るのも人、縛られるのも人だから。
52ページ
「暴走族は、暴力団の少年部だ。犬のうんこですら肥料になるのに、君たちは何の役にも立たない。産業廃棄物以下じゃないか。」
いや酷い。言い過ぎって気もするくらい、きっつい言葉。
しかし、事件内容を聞けば、暴走族メンバーだった15歳少年が他のメンバーからリンチを受けて死亡した事件という。
賛否両論あると思うが、事件に対する怒りを強く感じる。
いかに真正面から向き合い、罪の重さを自覚させるか。
そこに心を砕いた強い言葉のようにも感じる。
罪を自覚させるとき、必ずしも「配慮」がいるわけではない。
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Posted by ブクログ
タイトルからどんな面白おかしいお言葉集なのかと思っていたら全然「爆笑」ではなかった。
判決を言い渡しての裁判長の言葉は重い。
それに裁判自体の詳細は記載されていないものの、それぞれの罪状は読んでいて気分が悪くようなものばかり。
日々このような罪を裁くにあたり向き合う職業に就いている裁判官達は一体どんな人達なのだろうととても興味が湧きました。
人が人を裁くことの重さや、「司法権の独立」といいながら国を負かす判決を下す裁判官へ起こるの不自然な現象。超多忙な職業ゆえか裁判官の評価が「判決や和解を出した数の多さ」に集約されることなど、コラムも読み応えがありました。
住基ネットや、井上嘉浩のことについ -
Posted by ブクログ
ネタバレたまにニュースでみる裁判官の説諭(お言葉)について興味深く思っていたので、この本を選びました。
お言葉もですが、その言葉を吐くに至った事件については知っているもの知らないものを含め、こんな事件があったのかとあらためて思い出しました。ひどいことするなぁ。
そして人を裁くのも人(裁判官)であることの難しさも書かれており(気持ち的には重い刑にしたいけど、他の判例の量刑とのバランスをもって判決を出している)、それを補足する形で裁判官の言葉が生きていると思いました。
途中のコラムで無罪判決や量刑を検察官の意図通りにしない裁判官は不自然な異動が見られる。とあり、三権分立、司法権の独立ってなんだろうなぁと思