西原麻里のレビュー一覧

  • BLマンガの表現史 少年愛からボーイズラブジャンルへ

    Posted by ブクログ

    BLマンガをその表現の歴史から振り返り、数量的な分析をしていく本
    おもしろかったし、自分の知らない時代の様子を知ることができてよかった
    いわゆる少年愛と呼ばれる、BLの先駆け的なものが起こったときは少女マンガで表現できることが限定的だったからこそ、少女マンガの紙面で展開できるような内容かつ、少女マンガでは見られなかった展開やキャラメイクができるようになったということ、少女マンガでは激情的な内容はあまり歓迎されない時代に恋による激情を描くために少年たちが用いられたというのは知らなかったし、目からうろこだった
    性描写のシーンの変遷、キャラクターの外見やルーツの変遷などもまとめられておりとても興味深かった

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    2026年01月31日
  • BLマンガの表現史 少年愛からボーイズラブジャンルへ

    Posted by ブクログ

    1970年代から2000年代に至るまでのいわゆるBLマンガを数量的に分析し、主観やポピュラーな作品に頼ることなく傾向を暴き出そうとする研究。
    以前BLジャンルは女性によるミサンドリー意識、ホモソーシャル的価値観への抵抗という名目に支えられているという論を見掛けたが、実際に分析してみると一元的にそうとは言い切れない空気感がある。
    女性的な価値観から脱却し、従来の性規範にとらわれない「理想的な恋愛」を描く為に作り出された〈男×男〉の物語が、時代を経て一ジャンルとしての確立をみるにあたり、〈能動側〉は男性的、〈受動側〉は女性的な表象を得たという点は興味深い。「一般的な」異性愛のスタイルと変わらない男女の定型に近い形としてひとつの完成をみたのが筆者の言う「ボーイズ・ラブ期」であり、そこからその定型を反転・覆す形で細分化されたのが現在のBL市場と見るべきかもしれない。
    東浩紀も再三述べていたが、オタク的サブカルチャーは往々にして定型的なキャラクター・ある特定の「属性」を持ったキャラクターに支えられている。東が分析したそれはいわゆる男性向けであったのに対し、本著で分析された定型は女性向けジャンルにおいても示されるものである事実は興味深い。

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    2025年07月24日