Padletについて知りたくて読書。
教育現場でPadletをどのように活用しているのかの教諭・教育関係者をペルソナ読者としたハウツー本。
Padletは、今回初めて知ったコニュニケーションツール。
Padletとは、オンライン掲示板にSNS機能を備えたようなコニュニケーションツールだと紹介している。
創業者で生みの親が日本と縁があるという物語は興味深いが、シンガポールと米国に本社を構える会社が提供している。
現役教諭である筆頭著者2人は、かなり使い込んでいる印象を受ける。
この手のICTツールを教育現場へ導入するためには、教諭が使いこなしていることが前提であり、効果的な学習のためには、楽しくないと児童・生徒の興味関心は続かない。
だから、まず教諭側が、楽しく伝えられるレベルまで深く理解している必要があるんだろうと思う。
加えて、外部人材も活用し徹底した研修でのスキル向上と教諭間での共有化がポイントになりそう。
Padletの最大の強みとして、相互評価、外部連携・外部評価と紹介している。
しかし、いくら良いツールだとしても、1教諭、1学校では限度がある。文科省が推進するGIGAスクール構想とがっちり連動させて、都道府県、国レベルで支援が必要であろう。
日本の初中等教育の質向上に寄与してくれるのではないかと注目したい。
児童・生徒への授業だけではなく、ツールを上手に活用することで、教諭のバックヤード業務をデジタル化し、少しでも負担を軽減させ、教務力向上へ時間を割いてほしいと思う。
少し残念なのは、日本企業が生み出したサービスではない点である。ぜひ日本企業にも日本の30年後の将来を支える子供のために良いICTツールを生み出して健全な競争をしてほしいと期待したい。
読書時間:約55分