樋口六華のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
以前、トー横界隈に強く惹かれたことがあって(あくまで傍観者として)本作に興味を持ち、すばるの誌面に掲載されたものを読んだ。
七瀬と心中しようとするまでのシーンが良かった。2人の会話と、徐々に強くなる死の匂いが切ない。どうにかして生きてほしい、という願いを超えたところにある諦めともまた違うゆったりとした時間。
僕がトー横に関心を持った要因がこの小説の中にしっかり閉じ込められている感じがした。破滅的で退廃的な危うさ、今まさに底に落ちている最中であるかのような世界観、それにもかかわらずそこにいる人たちは異常に楽しげで、だからこそ濃くなっている影、あの感じ。
表現が濃密で、まどろっこしいと感じる部分もあるけど、その中にハッとする文章もある。
iPhoneに書き溜めていた怒りのメモたちを引っ張り出して使っている、とインタビューで話していて、なるほどと思った。それによってぐちゃぐちゃになっている印象を受けるけど、それはそれでこの物語のテーマには合っているように感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『泡の子』
第48回 すばる文学賞 受賞作
『21世紀生まれ初受賞』
樋口六華 さん
2007年生まれ
茨城県出身
うぅ…
攻めてるなぁ…
新宿区歌舞伎町 トー横で
薬やアルコール…
パパ活して、その稼ぎで生きる。
どうして、自分がトー横で生きることになったかとかは、書かれてはいないの。
そういうことは重要ではないみたい。
17歳で妊娠してしまった 七瀬
トー横で一緒に暮らす トシ
この二人との 描写もいいの。
なんか…すごい小説
もちろん共感はできないんだけど…
切なくなる
自分を大事にしてって…
なんか辛いなぁ
すごく 心に刺さったのは…
「ねえ、ヒヒル。
魂ってどこにあると思う?私はねやっぱり
ここら辺にあると思うんだ」
心臓をトントンと指で差しながら言って、
彼女は私の胸にも指を当てた。
「おっきな肺に挟まれながら、働き者の心臓の中で、窮屈そうにうずくまっているの。」
って描写があるの。
その前後含めて…
なんか、切なくなっちゃった。
文章の流れが過去に行ったり、今に戻ったり、
薬での幻覚だったり…
「んっ?」って思うこともあるんだけど…
ひとつひとつの描写が好きです
今後が楽しみな作家さんです
『泡(あぶく)の子』は、攻めすぎだから
もうちょい普通のを読んでみたい o(^-^)o
でも、不思議な読後感。
じっくり時間をかけて再読したいです✨
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Posted by ブクログ
すばる文学賞、21世紀生まれ、初受賞
という帯の文字につられて。
著者は受賞当時、高校生だったらしい。
文章力は素晴らしいと感じた。
語彙の豊富さ、描写の細やかさや美しさ。
詩的要素を所々に感じた。
ただ、強引で人工的に感じる語尾が、それに合っていない感じもした。
内容は行き場所のない十代の、たどり着いた場所、トー横の終わりの始まりから。
ドラック&セックスを中心に、どこか既視感も。
過去のトー横の印象も覚え、主人公自身もその場所の普遍性と、終わりを感じているところが良かった。
この書きっぷりは女性なら凄いな、と思ったが、著者は男性だったと知り、己の無知を恥じるばかり。
しかし特に性的描写は、なるほどと得心した部分も。
次作はどんな物語を書くのか、楽しみな作家です。