緒方健二のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
大好きな番組「激レアさんを連れてきた。」で紹介されていて、著者ご本人の人柄と面白さが抜きんでていたので拝読。番組より数倍面白い内容で迷わず評価:5。元々、毎日新聞→朝日新聞でキャリアのほぼほぼすべてを事件を追う社会部記者として過ごした経歴から文章はお得意様。謹厳なる容姿と文体とは180度異なるお茶目な内容と語り口。還暦を過ぎて挑戦し続ける姿勢と、うら若き乙女集団内での右往左往しつつも変わらぬ矜持、爆笑の連続の中に散りばめれた人生訓に最後まで心を鷲掴みにされ、ラストの短大卒業式での乙女たちからの送る言葉とその返答には思わず落涙してしまうほどの感動を覚える。隠れた名作といってよい傑作。。
-
Posted by ブクログ
たいそう楽しく拝読致しました。
新聞社を定年退職した元事件記者が、あろうことか短大で保育を学ぶとな!
どういうこと?と思って手に取りましたが、読んでみたら意外でも何でもなく。この方、もとから子供や小さき者たちが犠牲になる事件に特に心を痛めていらしたのですね。
そして、取材中に聞いた警察官の「被害者の無念は晴らせても(自分たちではそういう被害が起こる)環境を変えることはできない」という一言から、子供相手の事件が起きない社会、環境とは?と、常に考え続け、定年後にその思いを突き詰めるため、一念発起して保育を勉強された、と。
その思いの強さ、感服致します。
育児書を読んでも講演を聞いても揚げ足を取って常に悪態をつくような、泥水みたいな心を持つ私ですが、ただただ「子供は慈しまれるべき、守り育てるべき」というこの方のシンプルな思いはしっかり届きました。
この本を上梓された時点では保育の現場には入られていないそうですが、もしかしたらその方がいいのかもしれませんね。
限られた園で限られた子供や保護者と関わられるのではなく、講演や執筆、記者時代の人脈を活用されたマスコミ活動を通じて、その思いを、大人のあるべき姿を、広く社会に発信して頂きたいと思いました。
この方の学友の皆さんもとても気持ちの良い若者たちでした。娘の保育園の先生たちも、みんな若かったけど本当にこんな感じで愛情深く接してくださったっけ。思わず昔を思い出し、改めて感謝の思いです。 -
Posted by ブクログ
徹底的に取材をして文字を書くことを生業にしてきた方なので、本当に文章が面白いです。
そして言い回し、語彙、表現方法など、日本語について大変勉強になりました。
いやね、つい最近取引先から上がってきた報告書の日本語が残念な仕上がりで…誤字脱字あり、助詞が不自然、口語と文語の区別を知らないのではないかと疑ってしまうレベルで。
私も偉そうなことは言えないのですが、顧客に提示する文書は何度も読み直して推敲しませんか?
上司チェックしてもらいませんか?
失礼しました。本書の感想に戻ります。
新聞社で長年事件記者をされていた緒方さんが、定年後に保育士になるために短大へ入学します。
若い学生に混じって座学やピアノレッスンを受け、奮闘する様子がユーモアたっぷりに語られます。
巻末のお写真を見て保育士とは思えぬコワモテの風貌に、思わずふふふふふ。
記者時代に子供が犠牲になる事件を多数取材したことがきっかけで、子供を守るために入学されたとのこと。
とても優しく強く、勉強熱心な方であることが伝わりました。
例え相手が指導者(評価者)であっても疑問を感じたら質問する、根拠を求める姿勢は素晴らしいと思いました。
同級生たちが頼りにしてしまうのも納得です。
が、困ったときは緒方さんにお願いして指導者に言ってもらう、言えない私たちのために戦ってもらうというシーンが想像できるところが何箇所もあり、何とも言えない気持ちになってしまいました。
惜しみなく同級生を助ける緒方さんの人間力、豊富な人生経験の為せる技ですね。
現在は保育施設等では勤務されていないそうですが、子供の健全な生育のために活動されているようです。
ご活躍を期待します!