江渕崇のレビュー一覧
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気が早いけれど、今年のベストノンフィクションになるかもしれない。ボーイングの連続墜落事故の原因究明を丁寧に行い、強欲な株主資本主義にその原因があることを突き止める。株価や収益の数字に囚われ、技術や安全を疎かにさせる。
これは日本にとって対岸の火事ではない。アメリカのあとを追い、株の国へと変わろうとしている。東芝の解体も行き過ぎた株主資本主義の結末だし、不正の続くトヨタにも疑念を抱いてしまう。本書は日本のこれからのあり方をも考えさせる。
ジャーナリズムに失望し、TVも見なくなり新聞も事実を追うだけになっていたが、江渕さんのような気概を持ったジャーナリストがいることを知れて嬉しくなった。読後に -
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飛行機好きが嵩じて会社を設立し、より良い飛行機を作ることだけを目指し、ある問題に対して社内で解決策を持ち寄りすり合わせることでより良い策を導き出す「課題解決文化」に溢れた組織だったボーイングが、GEのジャック=ウェルチの薫陶を受けたウェルチ・チルドレンたちが持ち込んだ「株主資本主義」によりもの作りの本質を忘れ、利益+配当至上主義に陥り、旅客機製造会社として最も大切な安全性を疎かにしていく姿が克明に描かれる。
経済学者フリードマンにより提唱されウェルチによって実践された株主資本主義の行き着く先は、GEやボーイングの凋落にみるように、株主利益すら軽視し、経営陣が経済的果実を独占する「Greedy -
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ボーイング社は、エアバス社の小型旅客機に対抗するために、かつ新規機種の開発コストを避けるために従来機の737を改造して737MAXという旅客機を開発した。従来はエンジニアリングと品質に重きをおいていたボーイング社だが、アメリカ流の株主利益を最大化させる経営方針のために設計力、品質管理がおろそかになっていた。そんな中で開発された737MAXは従来機を無理やり改造してセンサと制御で飛ばすようになった。しかし、その制御システムの不具合により737MAXは短期間のうちに2度も連続で墜落する事故を起こす。その調査の過程でスケジュールとコストを守るためにFAA審査での隠匿なども明らかになった。本書はそのよ
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Posted by ブクログ
株主資本主義が崇められた挙句、短期に利益を上げるために目の前のコストカットだけに汲々とし、技術に担保されないゴミに客を乗せて墜落させて殺害し、なおも保身に汲々とした挙句、会社を潰そうが、誰に迷惑かけようが、自分だけ目も眩むような報酬を得て反省一つできない人たち。
米国ってそんなだと思ってたが、GE辺りからなのね、目立ち出したの。それがあちこちに広まった。
株主資本主義というか経営者資本主義。
やっと見直して「日本式」の三方よし経営に移りつつあるところで、そいつらは日本を簒奪していく。
奴らは基本野蛮人だからな。綺麗事の好きな。ルールを守れというが、ルールを作るルールは守らない。
共産主義も