いちむらみさこのレビュー一覧
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いちむらみさこさんは、わたしにとってはいちむら先生だ。20年ほども昔、わたしは会社帰りに絵画教室に通っており、そこで出会ったのがイチムラ先生だった。とても自由でindependentでpositiveな人で、わたしの描く絵に対しても詩的な言葉でアドバイスをくれて、アーティストってこういう人なんだなぁ、素敵だなぁと思っていた。
わたしが友人と発行していた『SOY POCKET』というZINE(フリーペーパー)についてもとても興味を示してくださり、励ましてくださった。京都で置かせてもらえそうなお店なんかを教えてもらったりもした。
そんないちむら先生がホームレスとして暮らしておられる。そのことはど -
Posted by ブクログ
ネタバレホームレスという生き方の一部を知れる。私自身はホームレスになりたいと今のところ思ってはいないが、今後なりたいと思わないとも、予定外にホームレスにならないとも限らない。ホームレスになる=全てを失うという認識であったけれど、ここで語られる人たちはどうやら違う。不便な暮らしのなかでの工夫や、物事をじっくりと考えること、時間や季節の流れを感じること、「普通の」社会から逸脱した生活の厳しさと眩さが記されていた。生きることは抵抗であることの最も原始的な行いではないかと考えられるようになり、ある意味では希望のような一冊かもしれない。
とはいえ私は今、「普通の」社会で暮らしている。労働によって得た賃金で、資本 -
Posted by ブクログ
著者であるいちむらみさこさんは、2003年から東京都内のブルーテント村に住み、20年ホームレスとして暮らしている。
ホームレスの人たちの生活を守るために活動し、この本を書いた。
いくつものエピソードがある。
もちろん危険と遭遇することも…。
女性にホームレスはいないのでは…と勝手に思っていたが、案外存在していることに驚く。
ホームレスはなるようにしてなったのか?それとも自らここが居場所としてあたりまえのようにいるのか?
ホームレスでいつづけている理由はそれぞれ違っても、みな生きるためにここにいる。
わたしはわたしに帰るために家を出て、ホームレスで暮らしている。
その言葉は、わかるようでわ