破天荒で繊細で何よりも自由な小説でした。トランスジェンダーの18歳の女の子が主人公。カンフーが強くて、心の中に蜂を飼ってて、ゴーストフレンドがいて、妹思いで、年相応な部分も可愛らしく魅力的。自分と向き合う強さと新しい世界に飛び込む軽やかさが本当に素敵。結末も主人公らしく納得のいく終わり方。青い瞳のトランスボーイとの初デートが最高に素敵。フェアリーライトとライラックに囲まれた天使のお墓。蜂を追い出すために赤いケーキを作るのも良い。"自分自身を傷つけるのをやめたとき、ようやく誰かを傷つけるのをやめられる"