東知憲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大学の頃、生物科の友達がいて正直何をしているのかよく分かっていませんでした。
この本は北海道のオショロコマとアメリカのブラッシーミノー、カットスロート・トラウトを中心の3章に分かれ、科学者や生物学者の途方もない努力を綴ったものでした。
1章では在来種の必要性を自然界にもたらす影響「リバースケイプ」(陸上の場合はランドスケープでありこちらの方が一般的)という言葉を用い、自然が循環であることを説明しています。
一つの証明に何年何十年とかかるため、学者たちの弛まぬ努力に感心しました。まさかこれほどとはと本当に驚きです。
2章では絶滅危惧種の生態の解明と農業の関係をテーマにしており、どちらも生きるため(金儲けのためではない)でありお互いの正義が矛盾を示しています。農家も自然の中で生きていることは重々承知であり、灌漑により川が干上がっていることなども知っています。
しかしアメリカの大規模農業では自分だけが生きるためではなく、世界中の人びとの食糧を担っているため、そこに循環がなくなっていようとも辞める理由にはならない事実を知りました。
改めて数が増えると否が応でも他の種を滅ぼしてしまうことを感じます。
3章では在来種と外来種の在り方を人間の都合や生態系の必要性から説明しており、最後に人にとって河川とは何かを問いかけています。
この本を読み終えてせめて自分の周りでは循環を大切に生きていこうと考えさせられました。
少し難しい内容ですが、高校や大学など学生の頃に読んでいたら、進路の選択や研究への意気込みにも関わっていたかもしれないと思うほど面白さを感じました。長いですがオススメです。