北田藻のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とにかくキャラクターの感情と性格の彫り込みが圧倒的な一作。
読み始めは、「やれやれ系主人公×チョロイン」というおなじみの構図かと思い、いい意味で油断する。異世界帰りというすこし変わった設定が根幹にあるが、猫を被ったお嬢様ヒロインと、拗らせたコミュ障気味の少年という、ある程度想像のつくラインに収まっている。
ここまでは、「なるほど、異世界帰りの2人が協力して青春を進めていく物語ね」と思わせる王道の導入。
――だが、どこかがおかしい。
主人公・陽南とヒロイン・咲耶のモノローグには、明らかに「語られていない何か」がある。その違和感が、魚の小骨のようにずっと喉に引っかかり続ける。
そして物語が進