山田正人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書が出版されて13年が経過。しかし、男性の育児休暇取得率の増加は、まだまだ進行していない。一方、離婚率も上昇し、非正規労働者の数も増え続け、ブラック企業の数も増加している。
人手不足になると決まって言われるのが、生産性向上というフレーズ。しかし仕事の段取りや能率や効率が進まない所以は、女性と違って男性は家庭の仕事を日々こなさなけれならないという圧力から解放されているがゆえに、時間内に仕事ができなかった時、いざとなったら残業すれば良いという環境に置かれているためとも言われている。
男性が育児や家庭での役割が増えれば、職場での仕事のやり方や効率性、生産性が上がるの可能性は十分に考えられる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2012年GWに経済産業省キャリアが著した作品を2冊読んだ。
本著はそのうちの1冊で、夫婦ともに経済産業省キャリアの家庭で3人目の子供が生まれた際に夫が1年間の育児休暇を取得した経験談が綴られている。
私は現在、もうすぐ2歳になる長女の保育園への送り迎えをするためにフレックス制度を利用して出勤時間を45分遅らせている。それでも上司及び部署の理解が無ければとても実現出来なかった。自分の現状と著者の経験談を重ねながら読み進め、大いに勇気付けられた。
著者は男性の子育てがしづらい場面に遭遇していき、「もっとこうなら良いのに!」と葛藤していく。社会のシステムにおいて些細なことが、当事者にとっては大きな判断の分岐点になることは非常に多いので、是非こういった経験をした方に社会のシステムを変革していって欲しいと思う。最終章に近くなると、とたんに経済産業省キャリアとしての目線が強くなり、「バラマキ政策の是非」のようなところに言及し始めて若干鼻につくが、それを差し引いても、自分にとっては充分に星5つの作品であった。
本著を読むきっかけとなったのは、佐々木常夫氏の著書に紹介があったからで、どうやら佐々木常夫塾なるものが開講されているらしい。第二回は今年(2012年)の5~6月で、業務の繁忙期だったため断念したが、是非参加してみたいと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレキャリア官僚の男性の中で、初めて育休を取った山田さんの奮戦記。
よかったですね~、すごく。
ホント、帯にあるとおり「世の中の男性すべてに読んでいただきたい」です。
特に、専業主婦の妻に対して「お前はいいよなぁ、家にいて、子供の面倒見てりゃいいんだから」という気持ちを持っている人に。
子育ては、子どもが小さければ小さいほど、体力勝負のところもあるので、ホント男性に向いてると思うんだけどなあ。
そして、子どもが成長すると子育ては楽になるかというと決してそうではなく、今度は精神面でいろいろ向き合っていかなければならず大変だ、という意見もとても共感できました。
いつまで経っても終わることはないですよねぇ、子育ては…。
山田さんの考える少子化対策も、とても具体的でいいなぁと思いました。
時々挟まれているマンガもおもしろい。
うちのダンナは、決して育児に非協力的というわけではありませんが、ものすごい積極的、というわけでもないので、この本を帯つけたままテーブルの上に置いておこう。 -
Posted by ブクログ
タイトル通りに、男性が育休を取得して子育ての悩みを抱えながら、何とか乗り切ってきたそのエピソードと育児の自分なりのコツの本、と考えるとありきたりです。それよりも、もっと家事・育児に関する悩みの深いところを照らしてくれているのではないかなと。
「男性が育休を取得することに対しての偏見」はもちろん大きいでしょうが、世間一般にはそれ以外にも「男性の家事・育児」に関する偏見はとにかくたくさんあるということ。
例えば本書の場合、著者が育休を取得していることは別として、保育園に子供を迎えに行く場合は保育園のスタッフから「男性ではまともな子育てなんてできやしないだろう」という偏見で見られることなどがあるということ。
これに限らず、いまだに男が家事や育児をすることに対しての偏見は非常に多いです。私自身そういう経験をたくさんしてきました。料理が好きだ、家の掃除が好きだ、洗濯が好きだ、そんなことを言えば、男性の同僚や友人からはそんなことして大変じゃないのか、奥さんは何してんだ、俺には考えられない、遊びに行けなくてかわいそう、男の仕事じゃないだろ、などなど。いろいろなバイアスがかかって私のことを見てくるわけです。
こういった偏見、固定観念みたいなものに対して、そんなことない、男が自分の家の家事や育児を奥さんと分担するのは当たり前のことだ、と反論が浮かぶこともあれば、そうだよねと同意して諦めている自分もいたりするわけで、この悩みはなかなか分かってはくれない。
結局は単純な話、男性が家事・育児をする歴史が浅くて市民権を得ていないから、でしょうけれども、それならばそれで積極的に家事・育児をこなそうとしている男性こそ、もっと温かい目で見てほしいなと思ってしまうわけです。下手だとしても、どうせ男だから上手くできないだろう、という目で見ずに。
本書は、そういった「表見しずらかった悩み」さえ何とかしなければ、もっと男性の家事・育児参加に対する理解が世の中に浸透しなければならないという気持ちが随所に見られたような気がします。ただの育児アドバイスではなく、偏見に晒された時の著者の気持ちを共有することで、今現在育児・家事に奮闘している我々の力になってくれる、そんな思いが込められているように感じました。