庄司貴由のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
カンボジア、モザンビーク、ゴラン高原、東ティモール、ハイチ、南スーダンと継続した日本のPKO参加をめぐる政治的な駆け引きと交渉を、主に外務省文書・資料と政権内部の証言・資料によって追跡した内容。時系列的に整理された記述はよくまとまっていてありがたいし、紹介・利用された文献も多く、リファレンスとしても有用。
欲を言えば、冷戦期から始まっていた検討段階を含め、日本外務省を軸とした国内調整の面がクローズアップされたことで、国連内部での「平和構築」ミッションの位置付けの変化や、防衛庁(省)=自衛隊内部での「国際協力」要請への対応といった相関が見えにくくなっている点。国連側の窓口となっている外務省の