小林久隆のレビュー一覧

  • がんの消滅―天才医師が挑む光免疫療法―(新潮新書)

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    画期的ながんの治療法である光免疫療法についての解説とその現象の発見から治療法としての開発過程をまとめた本だが、小林久隆の研究者としての発想の素晴らしさと心意気がライターの芦澤健介の筆力でユニークな読み物となっている.これまでのがん治療法は、外科療法、放射線療法、化学療法、がん免疫療法があるが、対象とするがん細胞の根絶はできても、周囲の健全な細胞にもダメージを与えるという欠点はどうしようもないと認識されていた.光免疫療法はミサイル療法と例えられるようにがん細胞だけを消滅させる.がん細胞は正常細胞のコピーミスから突然変異で生まれるもので、人間の体の中では1日に5000~1万個のがん細胞が生まれてい

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    2024年03月02日
  • がんの消滅―天才医師が挑む光免疫療法―(新潮新書)

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    光免疫療法に関して、詳しくは小林先生御本人の著書を読むとしても、第5のがん治療として分かりやすく書かれているので、導入としては最適だ。また、小林先生の生い立ちと苦労されてきたこれまでも語られるため、それも相まって光免疫療法に興味を持つことができる。まだたくさんの解決しなければならないことがあるけれど、がん治療の前進を、これからも見続けていきたい。

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    2023年10月09日
  • がんの消滅―天才医師が挑む光免疫療法―(新潮新書)

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    こんながんの治療法があることをはじめて知った。まだ、一部の部位でしか認められていないようだから、もっと治験が進んであらゆるがんの治療で行えることを期待したい。

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    2023年10月03日
  • がんを瞬時に破壊する光免疫療法~身体にやさしい新治療が医療を変える~

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    光免疫療法が実際に多くのがん患者さんに対して用いられるのはいつになるのだろうか。一刻も早くこの希望に満ちた方法が低価格で提供されるといいなぁと強く願う。
    まわりの正常細胞を壊すことがないので、副作用が抑えられ、また免疫細胞の活性を残したままであることから免疫系を使ってがん細胞を殺すこともできる。
    抗体につけておく薬剤はもともと無毒であり、近赤外を照射することで構造が変化し確か疎水性となり、それを包み込むように抗体がじわじわと移動することで、癌細胞の細胞膜を破断、そこに体内の水がどんどん入り込み細胞を膨張させることで物理的に壊すという仕組み。
    放射線を使わないという点で画期的である光免疫療法だが

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    2021年02月26日
  • がんの消滅―天才医師が挑む光免疫療法―(新潮新書)

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    外科手術、放射線治療、化学療法、がん免疫療法に次ぐ、第5のがん治療法となる光免疫療法と、その開発者である小林久隆博士を紹介した本。

    学術入門書というよりはよくあるプロジェクト紹介のビジネス書に構成は近く、スポンサーとなった三木谷楽天会長との出会いや、小林博士自身の生い立ちにかなりの分量が割かれている。

    光免疫療法とは、がん細胞特有のたんぱく質(抗原/腫瘍マーカー)に結合する物質(抗体)と、近赤外線を照射したときに切断・変形するIR700という人工色素を使い、抗体とIR700を結合させたものをがん細胞と結合させ、近赤外線照射によりIR700が切断・変形する際にがん細胞の細胞膜、ひいては細胞そ

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    2024年03月13日
  • がんを瞬時に破壊する光免疫療法~身体にやさしい新治療が医療を変える~

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    光線力学療法との違い。IR700と抗EGFR抗体からなる薬剤が、抗原に付着し近赤外線が照射された時のみIR700が外れ、親水性のIR700が疎水性に変化し腫瘍細胞の細胞膜が疎水性に変化したIR700を取り込もうとして物理的に膨隆し、細胞が破壊される仕組み。RTと違って、組織修復に関わる細胞、幹細胞は破壊されていないため、治療後の創傷治癒は良好とのこと。

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    2021年01月31日