浜田奈美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホスピス、と聞くと終末期医療を思うけれど、この横浜こどもホスピス「うみそら」は違う。子どもの広場みたいな場所。そしてその広場にいるのは子どもだけではなく、大人も共にいる。
親にとって我が子が先に旅立つのはどんなに辛いことか。私の長男は寛解したが、悪性リンパ腫と診断されたときは「次の誕生日は迎えられるのだろうか」などと、どれだけ泣いたことか。
この「うみそら」を利用する家族は、もっと心苦しい経験をしてきたと思う。でも、この本に悲壮感はない。勿論泣きそうになる場面はあるけれども。
本の最後に佐々涼子さんとの対談が掲載されていた。その佐々涼子さんの言葉に、悲壮感を感じなかった理由が分かった。