矢島敬二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これ一冊だけから判断するのは危険かもしれないが、この人は徹頭徹尾『愛国者』であったという感想を持った。
但し、彼の愛国心と、その行動は民族主義等に根ざしているのではなく、合衆国憲法とその理念が統治する世界を信じて、それに殉ずる人生だったのではないかと強く感じた。
その一方で、政治的にはイノセント過ぎたのが、失脚に繋がったのもよくわかる。
よく水爆開発に異を唱えた点から反核主義的に捉えられることもあるが、実際には原爆の数的、質的優勢を確立することが、水爆開発よりも優先すると考えていただけなので、その辺りは誤解しないようにする必要もあるだろう。