シェリーリードのレビュー一覧

  • 川が流れるように

    Posted by ブクログ

    1940年代のアメリカ、コロラド州が舞台。
    美しい森の木漏れ日、川の流れ、鳥の鳴き声、
    地域で評判の桃の香りが、読みながら堪能できた。
    母を事故で亡くし、家事を一身にこなす、17歳のビクトリアが、流れ者のウィルと出会い、恋に落ちる。
    でも、インディアンである彼は、周囲から差別の中で隠れて会うことしかできない。

    悲恋物語、と思いきや、
    妊娠して、家族に隠れて山の中で出産するシーンは、ものすごい。
    息をしていない産まれた子を蘇生させる場面は感動的。
    食べ物がつき、どうしようもなくなった時、その決断はその後の人生の流れを変えた。
    ウィルの「川がながれるように」の言葉が常に道標。

    母親の死や、粗暴

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    2024年08月07日
  • 川が流れるように

    Posted by ブクログ

    1948年、17歳の少女ヴィクトリアは、運命の相手ウィルと出会う。たちまち恋に落ちる2人だったが、家族も社会もそんな2人を許さなかった。ウィルは身を隠し、ヴィクトリアは嘘をついて逢瀬を重ねる。だが……。
    ヴィクトリアの“喪失と再生”を、23年という長い時間で描いた作品だ。12歳で母親を亡くしたのを皮切りに、大切なものを次々と失っていくヴィクトリア。だが、ウィルが言った「川が流れるように」という言葉を胸に、絶望に打ちひしがれることなく強く生きていく。
    最初はありがちなラブストーリーかと思ったが、もっと大きな“愛”を描いた作品だった。コロラドの美しい自然描写と共に、胸に沁みた。

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    2024年07月16日
  • 川が流れるように

    Posted by ブクログ

    〝知らず知らず 歩いて来た細く長い この道
    振り返れば 遥か遠く故郷が見える
    でこぼこ道や曲がりくねった道
    地図さえないそれもまた人生〟

    美空ひばりはそう歌っている中、
    ヴィクトリアは自分で道を切り開いていく。
    山の中を、田舎町を、新しい土地を。

    泣きすぎて鼻かみすぎてつらい。

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    2024年06月23日
  • 川が流れるように

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    青春恋愛物のような出だしで苦手なやつかなあと思いながら第一部を読んでいたが、第二部はクラカワー『荒野へ』を思わせるような濃厚な自然の描写とそこで生きようとする意志とに、掴まれてしまった。

    喪失や悲しみや痛みを抱えながら生きていくヴィクトリアと、対のようにもう1つの人生を生きる女性インガ。再生は容易いことではないが、どうしようもない流れに巻き込まれながらも、誰もが何がしかを抱えながら生きているんだよね。と、力強いものを受け取る。

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    2024年06月03日
  • 川が流れるように

    Posted by ブクログ

    すまぬ、読み飛ばしてしまったが、コロラドの桃とは初耳だった。ブルーメサも。視点が変わっての語り直しは興味深い。

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    2024年07月02日