極めて真っ当な投資入門本。
国山ハセンさん、杉村大蔵さんの本を読んだ時と似た印象で、タレントとして一見軽い印象があるけど、とても頭が良い人だと感じた。
動画サイトPIVOTの番組のエッセンスをまとめた本。個人的には毎回楽しく見ている。説明されている投資手法については非常に王道で正統派。不動産の件だけは再現性が難しく思えたが、株式投資はそのまま使える。ここまで理解出来れば投資家と名乗っても良さそう。
時代の変化を感じる。
例えば戦後生まれの僕の親世代は、経済成長の中で勤労の価値観が培われ、バブル崩壊の記憶で財テクに走った大勢の屍を見て投資というものへの忌避感が発生し、その後のデフレ社会でキャッシュイズキングで貯金信仰が確立されたように思う。汗水垂らして働いて稼ぎ、不労所得などの浮利得ることなく、貯金をしときなさい、それが王道なんだと。それに株式投資しようと思っても対面の証券会社。素人は変なもの売り込まれて養分扱いの危険も十分にあっただろう。なので、この本を読んでもあまりピンとこないのかもしれない。
されど我らは氷河期世代。経済成長はなくて金融危機で資本主義への疑念が生まれ、今やインフレ社会に突入。日本社会も高齢化に人口減少、社会インフラの老朽化、大雨や地震といった災害の頻発化で不安が多い。そして、世界では大国が戦後秩序をぶち壊し戦争を仕掛け不安定さが増している。。。
かと言って悪いニュースばかりでもなく、特に情報革命は劇的に世界を変えた。インターネットにスマホに生成AI。投資については、とても便利な世の中になったと思う。インデックス投資の発明やネット証券、NISA制度などこの20年で劇的に環境が変化した。
この社会資本主義国家日本においては、様々な問題が指摘されているとは言え、先人たちが作った整った社会インフラ、公的保険制度もあり、誰しもが投資家として有利な環境に置かれている。そのことをどれだけの日本人が理解しているのか。
ピケティが発見したr>g。誰しもが資本家になれる時代。気付いて動いたものは報われて、気付かず動かないものは知らないままだろう。