バ-ツラフ・シュミルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昨今乱用されがちな"Invention""Innovation"という言葉を批判的思考と過去事例を持って再考する一冊。「ブレイクスルー」という単語を見かけることは多いが、科学や技術が飛躍的進化を遂げることは稀である。論文であれば(一応)査読というプロセスがあるものの、我々は未検証の歴史的発見のニュースを日々大量に浴びている。著者の論調は、時に筋違いもしくは的外れのようにも感じるが、楽観や妄想に捉われることなくファクトベースで捉えるという重要な視座を与えてくれる。なお、本書は発明を3つのカテゴリーに分けて歴史的変遷が述べられている。
「歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明(有鉛ガソリン、DDT、フロンガス)」「主流となるはずだったのに、当てがはずれた発明(飛行船、原子力発電所、超音速飛行)」「待ちわびているのに、いまだに実現されない発明(ハイパーループ、窒素固定作物、制御核融合)」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ<目次>
第1章 発明とイノベーション~その長い歴史と現代の狂騒
第2章 歓迎されていたのに、迷惑な存在になった発明
第3章 主流になるはずだったのに、当てがはずれた発明
第4章 待ちわびているのに、いまだに実現されない発明
第5章 テクノロジー楽観主義、誇大な謳い文句、現実的な期待
<内容>
発明は英語でインベンション。これとイノベーションをかけたタイトルである。この本では、さまざまな発明のうち、成功したが、問題点が多く、現在はほぼ使われていないもの。一瞬良いものに見えたが、他のインベンションや失敗から、現在はもう見られないもの。期待は高いが(もしくは高かったが)、いまだに社会に貢献するほどの成果を上げていないもの。こうした例が複数詳細に説明される。第2、3章では、政府や企業が、実験結果の不具合を隠蔽したり、意図的に見ないふりをしたりした。もしくは当時は有効だったが、地球への負荷が高すぎたものなどがあげられる。第4章は、実験上は効果が見られたり、可能性が語られるが、実用性に問題のあるものがあげられる。最終章でその問題点をまとめている。科学は進歩するのだが、誰もがその着実な部分よりも、先進性に目が向きすぎて、問題点や実現性の低さに目を塞いでしまうのだ…。しかしこの本では、科学万能ではなく、人間の方の問題を多く語っている。